話題の店WATCH:太古のグルメを再現!?縄文時代の食を現代風にメニュー化

2019.02.04 480号 09面
「縄文ハンバーグ」運ばれてきたハンバーグのフタを外すと、たき火をイメージしたスモークが舞い上がる

「縄文ハンバーグ」運ばれてきたハンバーグのフタを外すと、たき火をイメージしたスモークが舞い上がる

 兵庫・西宮市の老舗洋食店「洋食とワインのお店 土筆苑」で提供している、古代の食文化を現代風にアレンジした「縄文洋食」がユニークだ。「縄文洋食」は、同店の大谷隆史シェフが「味の時空超え」をテーマに、縄文食の完全な再現ではなく、縄文時代の食生活と現代の洋食をミックスして考案。「縄文ハンバーグ」「縄文デザート」「縄文サングリア」の3品を提供しており、そのエンタメ感が楽しい。

 「縄文ハンバーグ」は丹波で狩猟したイノシシとシカに、クルミと古代麦で作り上げた特製パンのパン粉を使用。ハンバーグには、客が自ら「採取」した乾燥ハーブ、ナッツ、古代塩を石皿でゴリゴリとすりつぶし、調味料を作る趣向を凝らした。提供時には、焚き火をイメージしたスモークが皿の上に舞い上がる。

 「縄文デザート」は「崩れ落ちた火山の中から、氷河に包まれたマンモスの…」と、クスッとなる仕掛けを施した。バルーンチョコに温かいココナツミルクをかけると、中から氷に見立てたレインドロップケーキと閉じ込められたマンモスの骨付き肉風スイーツがお目見えする。

 「縄文サングリア」(500円・税抜き)は、6~8種類の自家製ドライフルーツを漬け込んだ赤ワイン、白ワインを炭酸で割るドリンクで、見た目にも美しい。縄文時代の食料の保存方法として、乾燥技術が有力ではないかというシェフの推測をメニューに生かしたという。

 ハンバーグとデザートの「縄文洋食セット」(3300円・同)は、1日10食限定。1日前までに要予約で、ディナー限定だ。

 ●店舗情報

 「洋食とワインのお店 土筆苑」

 所在地:兵庫県西宮市高松町11-2

 開業:1973年8月 席数:34席 営業時間:11時~15時、17時~23時 水曜休

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら

関連ワード: 話題の店WATCH