冷凍食品、利用率増加続く 男性ヘビーユーザー増 冷食協調べ
新型コロナウイルス感染拡大の中で、好調な売れ行きを示す家庭用冷凍食品。日本冷凍食品協会(冷食協)が2月下旬に実施したインターネットによる「“冷凍食品の利用状況”実態調査」では、9971人の一般消費者を対象とするスクリーニング調査の結果から、冷食を「ほとんどまたはまったく使わない」女性は19年の17.3%から16.9%に、男性は同20.2%から18.3%に減少し、利用率は年々増加傾向にあることが分かった。
逆に「ほぼ毎日」「週に2~3回」を合わせたヘビーユーザーは、女性で16年の31.8%から37.7%に、男性は同28.9%から35.4%に一貫して増加している。
実態調査はスクリーニングのほか、冷食を「月1回以上」利用している25歳以上の男女各625人(計1250人)から有効回答を得た。調査結果は9日公表した。
「月1回以上」利用者が対象の本調査では、女性の利用頻度は「週2~3回」(31.8%)が最も多く、「週1回」「月2~3回」と続く。男性も「週2~3回」(34.2%)が最も多い。また男性のヘビーユーザーは48.9%と約半数に迫り、25~44歳の層では過半数に達した。利用頻度が1年前より「増えた」女性は16年の14.1%から24.8%に、男性は同14.2%から26.2%となり、リピート率上昇が続いている。
購入場所(複数回答可)では男女とも「スーパー」が90%超と最多だが、食品の展開強化が続く「ドラッグストア」が取扱量や店舗拡大を背景に女性28.1%と前年比2.7ポイント増、男性も33.3%と同4.4ポイント増。「CVS」を引き離しており、特に男性の伸び率がより高い。
購入時の割引状況を聞くと、女性では「定期的な割引・特売をしている店」での購入が52.3%と過半数を占めた。だが「割引や特売をしていない店」での購入も女性で47.7%(前回42.6%)、男性で49.5%(前回44.4%)と増加した。割引特売の減少とEDLP(毎日低価格)へのシフトなど、売場の販促手法の継続的な転換が読み取れる。ただ「最も多く購入する割引率」を聞くと、「5割引」が女性の26.7%(前回23.9%)と増え、価格にシビアな傾向が分かる。
利用頻度が増えたアイテムを聞くと、男女とも1位は「ギョウザ」。女性は次いで「冷凍野菜」「うどん・ソバ・ラーメン(麺のみ)」「ピラフ・炒飯」が続いた。男性は次いで「唐揚げ」が浮上し、「ピラフ・炒飯」「うどん・ソバ・ラーメン(麺のみ)」の順。(本宮康博)