アパレルに学ぶ盛り付けのヒント:阪急メンズ大阪「ガラージュ D.エディット」
●新型コロナでもファッションにつぎ込む“グルーピー”
新型コロナウイルスはパンデミック(世界的大流行)を引き起こし、今や欧米だけでなく、日本でも移動制限や外出自粛が広がっています。その一方、若い消費者からの支持を受け、厳しい中でも元気なのが阪急メンズ大阪の自主編集売場「ガラージュ D.エディット」(以下、ガラージュ)。10、20代の2月売上げが前年比2倍と大きく伸びています。
これまでのストリートブームでファッションに関心を持つ若者が一気に増えたことや、「メルカリ」などリセール市場の拡大で高額品を買うハードルが下がっていることが要因です。「若者は服を買わない」なんて大間違い。むしろ、ご飯を我慢してまでファッションにつぎ込む“ファッション熱狂者(グルーピー)”が増えています。
ガラージュの周りにある「バレンシアガ」などラグジュアリーブランドのスニーカーやTシャツを求め、初めて阪急メンズ大阪に来店する人が増えています。SNSでどんどんファッション感度が上がり、より個性を求めて買いに来ているという。「なかむ」などのファッションユーチューバーをきっかけに、ブランド物を探しに来る人も多いそうです。
春の立ち上がりで売れている1位は「サカイ」のミリタリーブルゾン。ニットとMA-1を合わせた“ハイブリッド”なアイテムで、若者から40代まで幅広い層が購入しています。2位は「ラフ・シモンズ」のオーバーシャツ。ブランドの定番でファンからの支持が根強い。3位は韓国のユニセックスブランド「アーダーエラー」のTシャツ。毎シーズン、ユニークなコンセプトを掲げ、商品に落とし込んでいる“語りやすさ”が特徴です。
(繊研新聞 取締役編集局長 矢野剛)