特集・デリバリーピザ イートインピザ新感覚の3店舗「ブコ・ディ・ムーロ」

1995.06.30 79号 23面

昨年10月、一号店の恵比寿に続く二号店が、日比谷シャンテ内にオープンしたのが今年3月。

系列店の「壁の穴」はパスタ店として知られているが、「あちらは和風、こちらは完全なイタリア風」(門倉正行総支配人)と独自の店づくりを展開する。

今までイタリア料理といえばパスタが当然にメニューに乗っていたが、ピザはその範疇になかった。

「新しいカタチの店舗を模索中。イタリアのピッツァと出合い、今までにないピザの味に強い衝撃を受け」、この味をメーンにした店舗展開を始めた。

本場イタリアではレストランとピザ専門店がドッキングした新しい業態店のピッツェリア・リストランテが盛況といわれているが、バブル崩壊後の日本でも、この業態を広めようというわけだ。

釜で焼き上げられたドウは薄くてクリスピー。アメリカ経由で入ってきた厚い生地とは全く違ったイタリアのピッツァは、二年前まず大阪、神戸の系列店で、次いで東京でも店舗展開されメニュー化した。

生地の薄さが売り物のピッツァは、直径四〇センチメートルと大きく「初めて食べる人は圧倒されるが、意外に軽く食べられる」とか。二人で四品の前菜、一枚のピッツァ、デザートにもう一枚というのが普通という。

人気メニューは、「ベーコン、卵、モッツァレラチーズのピッツァ」(一二〇〇円)、「カスタードソースとフルーツのデザートピッツァ」(一〇〇〇円)、「生ハムと生野菜のピッツァ」(一四〇〇円)だが、デザートピザは、まだ目新しいことから女性には人気の一品だ。

「各テーブルにボトルワイン一本を」とするだけに、主役はパスタとピッツァとしながら、脇役としてのワインにも力を入れる。

「脇役は、あくまでも主役を引き立てる役。食事より高い価格ではいけない」。お勧めの「エストエスト」は、ワンボトル一三〇〇円だ。他の売れ筋も一五〇〇~二〇〇〇円といったところ。

客単価はランチ一〇〇〇円、ディナー三〇〇〇~四〇〇〇円。

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