トップが語るわが社の秘策 ヒガ・インダストリーズ・アーネストM・比嘉

1996.01.01 92号 16面

(1)九六年における外食産業全般の見通しは、いぜんとして明るいものではないという気がする。

現在の不況の最大の要因は、消費者の不安感を反映し消費者の購買意欲が衰えていることが挙げられるが、政府がこの問題についてまったく取り組んでいないのは非常に残念である。

昨年は不況に加えて阪神大震災、オウム関連の事件、また、信用金庫の経営破綻などさまざまな事件があり、これらも影響して消費者の不安感が増しているといえる。

この傾向を食い止め景気を上向きにするには、単に公共事業を増やすのではなく、むしろ国民に直接影響する所得税の額を減らすことが大切だと思う。

(2)九六年には、昨年同様新たに二〇から三〇の新規店舗を展開する計画である。

戦略的には(1)「ルーシー・プレゼンツ」と題したキャンペーンのもとで著名なメニュー・クリエーターであるルース・リサーマンの開発したピザを紹介していく。

(2)新しく導入したコンピュータ・システムを活用することにより顧客ニーズやし好に合わせた販売促進活動を行い、その結果、リピーターの数および頻度を増やす。

(3)これまで同様、損益分岐点の低い店舗の開発に努めるということを考えている。さらにプロジェクト二〇〇〇と私たちが呼んでいる計画の中で、二〇〇〇年までに国内全域にわたって直営店舗を三〇〇店展開する予定。

(3)ドミノ・ピザのデータベースを有効的に利用するために、私たちはアメリカの子供服通販会社と一年間のテストマーケティングを行う。

今後もさまざまな形で顧客データベースを実験的に用い、ドミノ・ピザ事業のみならず、新たなビジネスの機会も発展させる方針である。

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