焼肉特集:時代に刺さる注目店=ホール労力を省力化しコスパに還元 特急焼肉せいざん

「ホワイトチョコのクリスマスパフェ」759円(税込み)品質向上と付加価値アップの象徴でもある手作りパフェ。季節限定を合わせ多数ラインアップ。パティシエ社員がメニュー開発し札幌夜パフェ相場の約半額で提供
「特急焼肉せいざん」は札幌を拠点に焼肉5店舗を展開するセイザンフーズの大型新店舗。北海道で初めて特急レーンを導入し2019年11月に開業した。その後、コロナ禍に突入し苦戦を強いられたが、無煙ロースターの換気と特急レーンの非接触が相乗効果を発揮し、売上げは当初目標の約8割を維持。収束後の本腰に向け手応えは上々だ。
●非接触と無煙で自粛下も健闘
特急レーンを採用した理由は、ホールスタッフの労力を省力化して、その余力を品質向上に反映させるため。食材が豊富な北海道はコスパの競合が激しく、「コスパ+付加価値」が明暗を分ける。
現場を仕切る寒川翔太課長は「付加価値アップの要は食材原価を上げた品質向上に限ります」と語り、「将来の人手不足と人件費アップも見越して投資しました」と説く。
ホールの人数は同規模の恵庭店と比べると、平日は同じだが、土日祝は12~13人から6~7人に省力化。レーン配膳係として厨房が1人増えるが、品質向上に充てる原価は予定通り捻出できる見込みだ。
また、特急レーンはガラス越しに走る料理の視認効果が抜群。ドライアイスのスモークを活用した盛り付けなど、「自走する料理」にマッチするメニュー開発やキャンペーン展開にも期待が広がるという。
「コロナ禍の開業は不本意でしたが、逆に無煙換気や非接触の優位性を実感。自粛下の売上げ8割達成は大きな自信になりました。収束後の巻き返しが楽しみです」(寒川課長)と意気揚々だ。
●店舗情報
「特急焼肉せいざん」 経営=セイザンフーズ/店舗所在地=札幌市中央区南23条西7丁目1-8 アクロスプラザ南22条内/店舗数=5店舗/開業=2019年11月/坪数・席数=120坪・136席(30ロースター)/営業時間=11時~23時30分。不定休/平均客単価=昼1,800円、夜3,000円/1日平均集客数=平日120人、土日祝400人
●愛用食材・資材
「真空包装機 HPS-200A」 ホシザキ(愛知県豊明市)
熟成状態の用意に最適
機能的な厨房レイアウトを実現するコンパクトタイプの真空包装機。効率的に素材の鮮度を保持し高品質な状態で再現できる。「鮮度保持はもちろん熟成状態の肉を用意する場合に最適。扱いやすくメンテナンス性にも配慮されていて便利」(寒川課長)。少量多種類にも対応する料理の付加価値アップに好適。
規格=外寸:W350×D450×H325+12mm、重量:35kg