多忙でも読める外食ニュース

2022.08.01 522号 04面

 ●ハワイのイタリアン、「イル・ルピーノ」日本へ

 米国「ウルフギャング・ステーキハウス」の創業オーナー、ウルフギャング・ズウィナー氏が手掛けるイタリアンレストランのブランド「イル・ルピーノ」が日本に進出。東京・青山に出店した店舗は、ハワイの本店よりもグレードの高い「イル・ルピーノ・プライム」と名付けられ、同氏が得意とする米国産牛肉のステーキのほか、パスタやピザ、魚料理なども提供。シンガポールで「ウルフギャング・ステーキハウス」を手掛けたTHパートナーズが運営する。

 解説=ズウィナー氏は、老舗ステーキハウス「ピーター・ルーガー」で40年間ヘッドウエイターを務めたのち独立し、自身のステーキハウスを開業した。「イル・ルピーノ」は同氏が2010年ハワイのワイキキにオープンした店舗。

 ●ドムドムバーガーの新業態が銀座に出店

 「ドムドムハンバーガー」を展開するドムドムフードサービスが、同ブランドの新業態「ドムドムハンバーガーPLUS(プラス)」を東京・銀座に出店。同社が昨年の夏、同・新橋に出店した新ブランド「ツリーアンドツリーズ」がビルの改修により銀座に移転。業態リニューアルにより「ドムドム」ブランドの新業態となった。「ツリーアンドツリーズ」で人気だった黒毛和牛100%のプレミアムバーガーをメインとし、他メニューにも改良を加えるなど、より高級感のあるブランドとなる。

 解説=新業態店舗は、カツカレーで知られる銀座の洋食屋「銀座スイス」の本店があった場所に出店。「銀座スイス」は今年2月に近隣へと移転したが、同店では「銀座スイス」とのコラボによる「カツカレーバーガー」なども販売する。

 ●「スシロー」のF&LC、販促関係トラブル相次ぐ

 「スシロー」などを展開するFOOD&LIFECOMPANIES(F&LC)で販促関係のトラブルが続く。「スシロー」は昨年実施したキャンペーン商品の欠品トラブルにより、今年6月、消費者庁から景表法に基づく措置命令を受けた。同社は再発防止策と共に水留社長らが月額報酬の3割をカットするなどの対応を行ったが、7月にはまた、実施期間の表示がない生ビール半額キャンペーンの告知物を期間前に掲示するトラブルが発生。謝罪と差額分の返金を行う対応となった。

 解説=同社グループの「京樽」でも、今年1月から6月まで販売していたデリバリー商品の「押鮨 ばってら」について、メニュー表示と実際の使用食材に相違があったことが判明。7月に入ってから謝罪と返金の対応を発表している。

 ●串カツ田中HD、沖縄で新ブランド

 串カツ田中ホールディングスは、同社が展開する鶏肉と卵をテーマにした食事系の業態「鳥玉」の派生ブランド「Egg Farm TORITAMA」を沖縄・宜野湾市にオープンした。同ブランドは、“たまごかけご飯とたまご料理の専門店”として開発されたもので、 運営は「鳥玉」ブランドを同社と共同開発している沖縄のみたのクリエイトが行っている。卵かけご飯というメニューを中心に据えて店舗でのオペレーションを容易にし、FC展開を重視したブランドという位置付け。

 解説=飲酒系の居酒屋業態が主力だった同社は、コロナ禍で苦戦したため食事系の柱となるブランド開発に余念がない。卵は万能な食材であり大きな可能性を秘めるが、食材の価値だけではなく独自メニューの確立がカギとなるだろう。

 ●クリエイト・ダイニング、上野公園内でカフェ運営

 クリエイト・レストランツのグループ会社であるクリエイト・ダイニングが、東京・上野にカフェの新業態「エブリワンズカフェ」をオープン。同店は、上野恩賜公園内の竹の台広場で5月末まで「パークサイドカフェ」として営業していた店舗をリニューアルしたもの。同社が運営委託事業者となり、東京都公園協会から店舗の運営を受託して営業する。メニューにはデリプレートやヴィーガン向けメニューを取り入れ、東京都を産地とする食材を使用するなど、食事系カフェの定番を押さえた。

 解説=同社には千葉の駅ビル内にも同じ店名の店舗が存在するが、メニューや店舗の意匠などが異なっているため、今回の店舗は新業態という位置付けになるのだろう。ブランディングを重視する同グループとしては珍しい事例といえる。

 ●全国最大級市場にゼットンの和食新業態

 ゼットンが、同社発祥の地である名古屋、柳橋中央市場の一角に和食の新業態「こ盆」をオープン。明治期に開設され全国でも最大級の規模を誇る食品市場に直結した2層の店舗で、季節の食材を使った和食の料理を提供する。

 ●東京八重洲地下街にラーメン横丁が開業

 JR東京駅に接続する八重洲地下街にラーメン店7店舗を集めた「東京ラーメン横丁」がオープン。今年2月に開業したカレー店の集合ゾーンに次ぐ企画で、行列のできる繁盛店から100店舗クラスのチェーンまでを揃える。

 ●吉野家、外食初のトクホ商品発売

 吉野家は、冷凍牛丼の具として外食チェーンでは初めて特定保健用食品(トクホ)の許可を受けた商品を発売した。脂肪の少ない仕様の肉を使い、タレには食後の血糖値上昇を緩やかにする成分を配合している。申請から4年を経て許可を得たという。

 ●チタカ・インターナショナルが台湾料理店

 チタカ・インターナショナル・フーズが、台湾料理ブランド「好吃(ハオツー)モンキーズ」の1号店を愛知・長久手市に出店。昨年、同・蟹江町にパイロット店としてオープンした台湾小吃(軽食)料理のテイクアウト店をバージョンアップした。

 ●ウクライナのボルシチ、無形文化遺産に登録

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)は7月、ウクライナの伝統料理であるボルシチを「緊急の保護が必要な無形文化遺産のリスト」に登録した。進行中であるロシアとの戦争がボルシチ料理に及ぼす影響を懸念して、急遽登録の決定を行ったもの。

 ●しゃぶ禅の新業態、胡麻だれ坦々うどん店

 しゃぶしゃぶ・すき焼きの専門店「しゃぶ禅」を展開するしゃぶ禅が、新業態の胡麻だれ坦々うどん専門店「ごまいち」を東京・虎ノ門に出店。「しゃぶ禅」店舗で毎日その日に仕込むごまダレを使い、さまざまなバリエーションのうどんを提供。

 ●俺のイタリアン、ビアテラス新業態

 「俺の」シリーズの飲食ブランドを展開する俺のが、新業態「俺のイタリアン Beer Terrace」をオープン。東京・恵比寿の商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」にあった「俺のBakeery&Cafe」の2階部分をリニューアルした。

 ●モスフードサービスがサステナ委員会設置

 モスフードサービスは「持続可能な社会の実現に向けた取り組みの強化を図るため」、社内にサステナビリティ委員会を設置した。代表取締役社長が委員長となり、社外取締役を除く取締役や上席執行役員など経営会議のメンバーによって構成される。

 ●すかいらーくHDがセルフレジ導入計画

 すかいらーくホールディングスが、2022年末までに同社の主力業態である「ガスト」や「バーミヤン」など800店舗以上に、顧客が自ら会計するセルフレジを導入すると発表。顧客の待ち時間を減らし店舗運営の効率化を図る。導入の店舗では有人レジとの併設になる。

 ●JFLAの小僧寿し、M&Aで外食事業強化

 JFLAホールディングスの傘下にあるアスラポートが、会社分割により「どさん子」「ぢどり亭」「キムカツ」など261店舗を運営する新会社アスラポートを設立。同時に、JFLAのグループである小僧寿しがその新会社アスラポートの株式を取得し100%子会社に。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

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