業界NEWS:ロイヤルホールディングス 「ロイヤルデリ」が好調
●拡大するグルメ冷凍食品
ロイヤルグループでは2019年1月から、レストラン品質のフローズンミール「ロイヤルデリ」を展開しており好調だ。コロナ禍による急激な内食需要の高まりが落ち着き始めた現在も、月10%以上の推移で売上げを伸ばし続けている。
冷凍食品のトレンドについて、同社では「ストックではなくその日の食事のポジティブな選択肢になっている」「少しぜいたくなグルメ化した」「同じ食卓を囲みながら個々に好きなものを食べる個食ニーズが広がっている」と分析。ロイヤルデリは現在、「ロイヤルホスト」を中心に306店舗と、百貨店や一部スーパーなど15ヵ所、ECサイトで販売(6月末時点)しており、今後さらに販売を拡大していく方針だ。
ロイヤルホールディングスの常務執行役員、佐々木徳久氏によると、「時間と場所を選ばず、店に足を運ばなくても心を満たすレストランのおいしさが楽しめる」というのがロイヤルデリのコンセプトだ。また、外食への心理的ハードルがまだ残っている現状、「消費者は明確な目的を持って外食に行く傾向がある一方で、『おいしいものを自宅で簡便に食べたい』というニーズが高まっている」と、捉えており、「コンビニやスーパー、FFの商品のレベルも上がっているが、ロイヤルデリは『ロイヤルホスト』というリアルなレストランを持っている点が強い」と、佐々木氏は言う。実際、ロイヤルデリ購入者の約7割は、ロイヤルホストを利用したことがあり、同店の味や雰囲気をイメージして購入しているようだ。
コロナ禍でテイクアウト、デリバリー市場に参入した店は多いだろう。その延長線上で、大手チェーンだけでなく中小の飲食店でもメニューを冷凍商品化して販売する例が増えている。今後は内食市場も、外食店の戦場の一つとなっていくのかもしれない。
【写真説明】
写真1:ロイヤルデリオンラインストアで10月から、ロイヤルデリ「ウィンターホリデー2022」を販売中(数量限定)。写真は「ふたりで楽しむビーフシチューセット」(6,500円・税込み)。セット内容はシーフードマリネ、フレンチオニオンスープ、黒毛和牛のビーフシチュー、キタアカリのマッシュポテト、ブール