愛用食材と調理技術:「カキ」(広島県産)「ハマグリ」(三重県産)「オキシジミ」(三重県産)

2024.01.01 539号 07面
産地は固定せず、その日のよいものを選択

産地は固定せず、その日のよいものを選択

「貝蒸し」には最低5種類以上を使用。写真はMサイズ(2人前)用

「貝蒸し」には最低5種類以上を使用。写真はMサイズ(2人前)用

 ●国産を基本に毎日仕入れ 貝の特徴に合わせ順に蒸す

 「天満 貝蒸屋」があるのは、あらゆる飲食店がひしめく激戦区。特徴ある店をと、2019年に界隈でも珍しい貝料理専門店を開業した。

 同店では、基本的に国産貝を使用。毎日仕入れを行い鮮度を確認して、納得できる素材での提供を心掛けているとか。

 「“仕入れ先にお任せ”ではなく、近くに市場があるので、自分で見て選ぶことも多いですね。漁は気温や天候に左右されるので、日々提供する素材が変わる。漁が少ないときは、早く閉めることもあります」と、下岡広樹店長。

 取材時の仕入れでは、広島県産カキや三重県産ハマグリ、同オキシジミ、山口県産ムール貝、千葉県産ホンビノス貝、韓国産アサリをラインアップ。人気の「貝蒸し」は、締めの雑炊やラーメンまで楽しめる商品なので、身のうまさと共にうまいだしが出ることも選択の基準とか。

 「貝蒸し」は、すべての貝を食べられる状態にして同時に提供するメニュー。形状や火の通り方に合わせて、蒸す順番を考えて時間を計りながら調理を進める必要がある。手間はかかるが、貝の特徴を知る専門店ならではの手法だ。

 冬は、カキ鍋や9種類の味付けで楽しめる生ガキなども用意。魅力的な季節の味で、さらなる集客アップを狙う。

 ●店舗情報

 「天満 貝蒸屋」

 所在地=大阪市北区天神橋5-5-29

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