味の素調味料部、「ほんだし」を一新、8月から新品種を発売

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味の素㈱調味料部(東京都中央区、03・5250・8145)は9日、秋の商戦に向けて新製品の説明会を開いたが、昭和45年発売の風味調味料のトップブランド「ほんだし」の品質、パッケージデザインを全面改定する一方、便利なスティックタイプ二品種と「ほんだし〈かつお・こんぶだし〉」二品種をラインアップし、8月17日から全国で発売することを明らかにした。

「新・ほんだし」(写真)は、品質面では同社独自のフレッシュ・フレーバー製法によって、削りたての■節の香りをいっそう豊かなものに仕上げている。賞味期間は現行の一年半を一年に変更した。デザインは日本情緒をかもしだす雰囲気のパッケージになった。価格、荷姿ともに現行通り。

アイテムの見直しから、スティックタイプの八本入り袋(六四㌘)と一六本入り箱(一二八㌘)が新登場する。このため、従来品の一一〇㌘びんと小袋六〇袋入り箱(四八〇㌘)は終売となる。標準小売価格は八本入り袋が二一〇円(卸一七一円)、一六本入り箱が三九五円(卸三二〇円)。

新品種の「ほんだし〈かつお・こんぶだし〉」は、高品質の■節と厳選した北海道産の昆布を原料に、各種の調味料をバランスよく加えたもの。カツオと昆布の合わせだしが手軽にとれ、めんつゆ、鍋物、おでんをはじめ和風料理に最適の商品。賞味期間は常温未開封の状態で製造後約一年。標準小売価格はスティック八本入り袋(六四㌘)が二一〇円(卸一七一円)、スティック一六本入り箱(一二八㌘)が三九五円(卸三二〇円)。

これら「新・ほんだし」を強力にアピールするため、同社では風味調味料市場初の大型広告・マーケティング活動を展開する。発売後の9~11月は昨年同時期の四倍のテレビ広告を投下し、新しい「ほんだし」を告知。同期間に新聞各紙で全面広告を二回出稿し、商品特徴の理解を促進する。

タレントは「ほんだし」の顔である好感度№1の三田佳子を起用。スローガンは「削りたて香る、新『ほんだし』」。キャッチフレーズは「日本の、新しいおはようの香りです」。

一方、業務用「ほんだし」は昭和46年に発売、需要の拡大を図ってきたが、昨年秋に「新・ほんだし」を三品種発売し好評を得てきた。今回、そのうち三㎏箱を終売し、一㎏袋で新発売する。標準需要者価格は一七九〇円、一ケース(一㎏×一二)当たりは二万一四八〇円。

山口範雄調味料部長は「流れは和風回帰現象の傾向にあるとみている。当社の『ほんだし』も回復基調にあり、今回の『新・ほんだし』を上市することによって家庭用二桁弱、業務用二桁増を狙いたい。『新・ほんだし』の誕生で手づくり料理の楽しさ、和風のおいしさ、家庭料理のあたたかさを訴えたい」と抱負を語った。

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