カゴメ、15年ぶりに醸熟ソース品質・容器を改善 10月から発売

調味料 1995.09.18 7926号 2面

【大阪】カゴメ(株)(東京都中央区、03・3861・7620)はこのほど、基幹商品の一つである家庭用醸熟ソースの品質、容器などを改善し、10月から全国でリニューアル発売する。同社の家庭用ソースでの大幅リニューアルは醸熟ソース発売以来一五年ぶり。

ここ数年停滞するソース市場の中で、ソース本来の良さや使いやすさを追求することで市場の活性化を狙う。今回の発売に伴い、同社ではシェアの高い西日本地区を中心に販売促進の強化を実施していく計画で、通期売上高は九〇億円を見込んでいる。

今回リニューアル発売するのは、ウスター、中濃、とんかつ、こいくちソース(中部地区限定)の一六〇ミリリットル、三〇〇ミリリットル、五〇〇ミリリットル、九〇〇ミリリットル、一・八リットルの家庭用全商品。

今回は、同社の基本理念である“原料、製法、品質、容器の四つのこだわり”に沿いリニューアルを実施。品質面ではソースの主原料である野菜の配合量を、現行品に比べウスターで二・四倍、中濃、とんかつで一〇%増量。トマトやニンジンなど素材の味わいを生かすことにより、うまみを増幅させたという。

また、容器は、消費者調査で不満点が多かった液だれを防止するため、注ぎ口を改善、最後まできれいに使える新容器を採用。さらに、ラベルも従来の紙から防湿フィルムに改良、結露によるシワや破れに強くするとともに、面積を拡大し、イラストやメッセージを入れることで原料や製法への“こだわり”をきちんと伝えられるものにしている。

今回の発売に伴い、同社では静岡以西での販売促進を強化。店頭で関連商材との連動によるエンド展開を実施するほか消費者へのサンプリング、TV・新聞広告などを実施。今年度下期売上高は前年比七%増を目指している。

また、同社によると、九四年度の同社シェアは、全国で二〇・四%、近畿地区で三一・四%となっており、今回のリニューアルにより中期的には近畿地区で以前の四〇%台回復を狙っている。

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