日本アクト、粉末タイプ食添食品殺菌剤発売
食中毒シーズンを迎えて食品業界でも一層衛生管理に気を配っているが、機能水の日本アクア(株)(京都市中京区、075・213・3331)が食品添加物で作った粉末タイプの食品消毒殺菌用機能水「アクア・サン70」=写真=を開発、8月1日から新発売する。
この弱酸性粉末生成剤は食品衛生法に基づく食品添加物(殺菌料)として開発されたもので、直接食材の消毒、殺菌をできるのが大きな特徴である。従来使用されている次亜塩素酸ソーダにくらべて低濃度の塩素量で即効的な殺菌効果があり、残留性がなく、殺菌、消毒を終えると通常の水に戻るという特性がある。弱酸性のため溶けやすいのも特徴。もちろん食品の原材料にダメージを与えることはなく、食品業界にとっては朗報となりそうだ。
使用方法は一〇リットルの水に「アクア・サン70」を三g(A剤一・一四g、B剤一・八六g)溶かすだけで、残留塩素量約八〇ppm、PH五前後、酸化還元電位(ORP)プラス九〇〇mv以上の弱酸性水ができあがる。濃度は食材の特性に合わせて調整、食材を殺菌水に浸漬した後水で洗浄する。
昭和大学藤ヶ丘病院(神奈川県)の協力で実施した殺菌効果についてのテストでは大腸菌、O157、サルモネラ、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌など一一種類の食中毒起因菌に前記濃度の「アクア・サン70」を加えて五秒、一五秒、三〇秒、六〇秒後の経過をみると、いずれも全く増菌がみられないという結果がでた。
電解水生成機のような高額のイニシアルコストは不要で、ランニングコストも塩素濃度二〇ppmで一リットル当たり一円二五銭、四〇ppmで同二円五〇銭、八〇ppmで五円と機能水並み。学校給食や産業給食、食品工場、外食産業関係、水産加工業など、多方面に利用できる。特許申請中。
価格は九〇〇g(A剤三四二g、B剤五五八g)入りで一万五〇〇〇円。