気になる話題:三谷幸喜作品の最高傑作、ついに映画化「笑の大学」

2004.10.10 111号 5面

舞台は昭和15年、日本は戦争への道を歩み始めていた。国民の娯楽である演劇は規制され、台本も上演前に検閲を受けていた。そんな時代に、警視庁の取調室で出会った二人の男。情け容赦ない検閲官(役所広司)と、劇団“笑の大学”座付作家(稲垣吾郎)。

このご時世に喜劇など上映する意味がないと考えている検閲官は、“笑の大学”を上演中止に持ち込むため、台本の「笑い」を排除するような無理難題を課していく。一方、作家は上演許可をもらうため、その要求を飲みながらも「笑い」を増やす抜け道を必死に考えていく。皮肉にもそれは台本をどんどん面白くする方向に向かってしまった。いつしか二人は夢中で喜劇台本を創り始め…。

一九九六年の初演で演劇界に衝撃を与えた舞台『笑の大学』は、三谷幸喜作品の最高傑作。完成度の高さゆえに映像不可能といわれてきたが、ここについに映画化された。

九割がたが部屋の中だけ、映画でどうもたせたのかの不思議さ、答えは映画館に。

たくさん笑えば健康効果は十分。さあ、思い切り笑いに行こう。

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