大豆が世界を救う アボリジニに学ぶ日本人の弱点
人類は400万年前、東アフリカに誕生したといわれる。そして百数十万年前、アフリカを飛び出し欧州・ユーラシア大陸へ、そして、約4万年前の寒冷期に陸続きとなったベーリング海峡を越え、アメリカ大陸を経て南米大陸最南端に到達したとされる。5万キロに及ぶグレートジャーニー物語だ。海面が150メートルも低くなったことで可能になったといえ、それは大変な旅だったと推測できる。一方、アジアを南下するルートで最も遠くまで旅したのは、オーストラリアの先住民たちだったろう。他の人々はみな途中で留まり、その地に永住した。
水がなくても塩がなくても獲物があまり捕れなくても、身体にエネルギーを溜め込んで生きていける…そんな優秀な遺伝子を持っていた先祖たち。オーストラリアの先住民の人たちはもちろん、日本人もその能力を持つとされる。しかしだからこそいま現代生活の中で、生活習慣病の危機にさらされている。2002年から04年にかけて行われた豪・アボリジニの人たちの健康改善プロジェクト(WHO協力国際共同研究)から、私たち日本人へのメッセージをお届けする。