知るトクホ:中鎖脂肪酸 エネルギーになりやすい脂肪酸
特定保健用食品の「血中中性脂肪、体脂肪が気になる方の食品」の関与成分の1つ。体脂肪が気になる、肥満気味…であるならば、ぜひとも知っておきたい。
中鎖脂肪酸は炭素数が8~10個の飽和脂肪酸。普通の植物油に含まれている脂肪酸の炭素数は通常18個程度だが、それと比べると約半分くらいの長さの、短い脂肪酸だ。母乳・牛乳・乳製品の脂肪分には3~5%、ヤシ油・パーム核油などには5~10%程度の中鎖脂肪酸が含まれている。病者用食品や未熟児の栄養補給など医療用途としても長年使われてきた。
普通の植物油に含まれる脂肪酸(長鎖脂肪酸)は、身体に吸収された後、リンパ管・静脈を通って脂肪組織・筋肉・肝臓に運ばれ蓄積され、必要に応じて分解されエネルギーになる。
これに比較して中鎖脂肪酸は消化吸収が約4倍速く、加えて門脈を経て直接肝臓に運ばれ速やかに分解されてエネルギーになる。だから食べた後、エネルギーになりやすいのが特徴だ。
●特定保健用食品<トクホ>とは、生活習慣病の『危険要因(リスク)の低減・除去』に役立つように工夫した食品●特定保健用食品制度は、厚生労働省が食品に健康表示(健康への効用を示す表現)を具体的に表示することを許可する世界で初めての画期的な制度で、世界各国から注目を集めている●特定保健用食品には、「健康の保持・増進効果」を発現し、身体の調子を整える働きのある「関与成分」が必ず含まれており、中鎖脂肪酸もその1つ。