日本食文化の根幹、植物性乳酸菌で“腸”健康

2006.12.10 137号 7面

食の欧米化やストレス過多な生活によって、わたしたち日本人に大腸がんなど腸の疾患が増えている。そんな中、「植物性乳酸菌」が注目されている。

植物性乳酸菌とは、野菜や豆、米や麦など植物素材を発酵させる乳酸菌。日本乳酸菌学会会長の岡田早苗・東京農業大学教授は「しょうゆ・味噌・酒・漬物など日本の伝統食品には多くの植物性乳酸菌が関わってできあがる。乳から見つかった動物性乳酸菌に比べ、栄養が不十分な過酷な環境でも生き抜ける強い生命力を持つ。私たちの腸内でも生きたまま届く力が強い」と語る。

腸は食べ物の消化器官であるだけでなく、免疫をつかさどる役割を担っており、腸の健康が全身の健康を支えている。植物性乳酸菌には、腸内環境正常化に加え免疫システム強化の働きも期待される。

先人たちが暮らしの中で醸成した食の知恵、伝統的な植物性乳酸菌発酵食品。そのパワーを見直して、現代人の食スタイルに合う形でとり入れ、日々の健康管理に役立てよう。

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