Lucky「噛む」come 歯は長寿のカナメ えッ? 男性の方が長い歯の寿命

1995.12.10 3号 7面

男性76・5歳、女性82・9歳。日本人の平均寿命は年々長くなり世界に最たる長寿国となった。ところが、歯の寿命を平均すると、男性では左下犬歯が最後の歯で64・7年、女性は下前歯が最後の歯で62・2年(平成5年度 歯科疾患実態調査)で、「人生五〇年」からほとんど伸びがない。しかも面白いことに、歯は男性のほうが長寿。『体の寿命』マイナス『歯の寿命』、女性ならば単純計算で二〇年間もの口のなかの空白期間を、どう乗り切るかは大きな問題だ。

一般に女性の長寿は、女性ホルモン・エストロゲンのおかげといわれる。女性らしいまろやかな体をつくるのはもちろん、血管や皮膚を若返らせる働きがある。数あるエストロゲンの抗老化成分のなかでも注目されているのが、骨からカルシウム分が流出するのを防ぐ働きだ。大仕事である出産をフォローすべく、神様が女性のみに与えた魔法の力かもしれない。それにしても昨今の骨粗しょう症の増加やこの歯の寿命の男女差は、現代女性にとってカルシウムがまだ足りないということを示している。

おいしく食べることは何より人を幸せにする。歯は栄養補給のための道具であるだけでなく、人生を楽しむための武器でもあるのだ。だからこそ「噛む」ことも長寿の秘訣といわれる。その点でいえば、女性より歯が長もちする男性のほうが優れているハズ。そのわりには、どんどん引き離されているという平均寿命の男女差を盛り返すべく、男性はより一層、日々噛むことに精進してみてはいかがでしょうか。