気になる話題:「マイタケ」の抗ガン作用

1998.12.10 39号 13面

“ダンシング マッシュルーム”。いま、アメリカでマイタケブームが起こっている。

マイタケはその昔、時の権力者がこれを採ってきた人に同じ重さの銀を与えたというほど貴重なキノコ。銀を手にした人は喜んで舞いを踊ったところから、「舞茸」と呼ばれるようになったとも。また、キノコの姿形が、蝶々か天女の舞う姿に似ていることからその名がついたともいわれる。このマイタケが人に与えてくれるのは、銀だけでなく健康も…ということで、マイタケの抗ガン作用についての研究が盛んになっている。

現在、世界中でマイタケの抽出物をガン治療に取り入れている医師の数は三~四〇〇〇人といわれている。マイタケ研究の第一人者、神戸薬科大学の難波宏彰教授は「もともとキノコには、多糖体という抗腫瘍作用のある成分が含まれているが、三六種のキノコを調べたうち、抗腫瘍効果が最も高かったのがマイタケだったのです。さらにマイタケの有効成分「M(マイタケ)D‐フラクション」では、乳ガンや肺ガン、肝臓ガンに特効であることが分かっています」という。

マイタケの有効成分は、人の身体が体内の異物を攻撃する力(免疫システム)を強化しガンを克服させる。また、「抗ガン剤を使うと強い副作用のために患者自身もその家族までもが苦しむが、MD‐フラクションは、投与によって体力がつき食欲も回復するので、一〇〇%治癒には至らずとも、患者や家族の心のケアにも重要と思われます」という。

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