ウェイニーさんの指さき気功、第2の脳「指」を刺激する
街角で流行している足ツボマッサージ店のおかげで、足の裏にツボがあることは知られてきたが、それでは手の方はどうなんだろうか。哲学者カントいわく「手は第二の脳である」とのこと。昔から「手先をよく使う人は歳をとってもボケない」ともいわれてきた。『きれいになる指さき気功』の著書もある、本紙連載「ウェイニーさんの顔面気功」でお馴染みのチャオ・ウェイニーさんに話を聞いた。
もちろん手や指さきは人間の身体の中で大きな役割を占めていますよ。どれほどその役割が大きいかは、人間の身体に十二本存在する主要な経絡のうち半分の六本が手の指から端を発していることからも分かります(残りの半分は足の裏から)。
経絡とは中国独特の医学理論で、人体の基本的な構成要素である気と血の通り道のことです。気とは人間の呼吸の気息、つまり生命力のこと。気が衰えれば生命力が弱まり、気が充実すれば生命力が活発になる。本当に元気の根源なんですね。その「気が身体を巡る道筋が経絡で、ターミナルがツボ」、そう考えると分かりやすいでしょう。あるいは「線路が経絡、駅がツボ」、それでもいいです。
いま流行の情報ネットワークの話に例えると、経絡は身体に張り巡らされた生命のネットワークで、気はそこを通る情報のエネルギーと考えられます。ネットワークがあっても情報のエネルギーが乱れていたり弱かったりすると、伝達に混乱が起きて組織や器官の働きを狂わせてしまいます。逆に情報がいくら充実していてもネットワークのターミナルが渋滞していたら、情報が届かないので、やはり身体の機能は混乱します。
だからネットワークとターミナルを常に整備し、そこに適切な情報、つまり気を流していくことが健康を維持するために、いかに大切か分かりますね。その整備が自分で簡単にできるのが、手のツボマッサージです。足の裏に比べて、いつでもどこでも自分ひとりでできてしまうのが、手のツボ刺激の素晴らしいところ。今回はこれをさらに効果的に行うツール『マイレドック』のご紹介と一緒に、元気で綺麗になるツボをいくつかお教えしましょう。
手のツボマッサージにはたくさんの有効性がありますが、その中でも大切なところをピックアップしました。まず、
(1)脳の活性化……指は外部の脳、もしくは第二の脳。指先や手に刺激を与えると、脳が活性化し、時として脳細胞が再生する。その仕組みは医学的にも証明できるといわれます。 脳出血、脳血管障害の予防に効果のあるツボを示しましたが、これは脳の老化防止全般のツボと考えていいでしょう。脳梗塞の後遺症としてよく手足のシビレを訴える人がいますが、その解消にも高い効果が認められています。そこまで深刻な状態でなくとも、緊張状態が続いて手足がしびれる感じがする場合も、ぜひ日常的にこれらのツボマッサージを実践して下さい。
(2)肌・髪を若々しく保つ……指刺激で身体の血流を良くし内臓の機能を高めることで、肌荒れ、シミ、シワ、白髪などの問題を予防・改善します。
(3)ストレスの軽減・解消に……ストレスから起こる諸症状、不眠症・下痢・便秘・イライラを改善するツボを示しました。みんな持っている現代人の悩み、これで軽減、明るい方向に向かうはずです。