波動を高める食事学:イワシ(一夜干し)

2001.04.10 68号 15面

EPAやDHAなど、背の青い魚は話題性が高い。それぞれ、血中コレステロールを下げる作用、ぼけ防止や頭の活性化を促す作用が知られている。その中でも、大衆魚の筆頭格はイワシだ。

イワシは刺身やフライ、つみれなど、いろいろな形で食卓に出される。保存がきくことから、丸干しも多く流通している。EPAやDHAだけでなく、カルシウムの含有量も多い。その上、カルシウムの吸収率を上げるビタミンDもたっぷり入っているから心強い。今回は、このイワシの丸干しを測定してみた。

測定に使ったサンプルは、市販の一夜干しのもの。しっかり乾燥したタイプのものも試したが、一夜干しの方が数値は高かった。購入時の数値を見てほしい。「動脈硬化」「脳全体」など、効能がうたわれる項目はプラスの二ケタを示した。

ところが、経時変化を取ってみると、結構下げ幅が大きいことに気づく。購入五日後まで追ってみたが、「アレルギー」の数値はマイナスに転じてしまった。ただ、「骨粗鬆症」のようにほとんど下がらない項目もあった。

話題のEPAやDHAを含む不飽和脂肪酸は、とても酸化されやすい。その影響が顕著に出た結果となってしまった。カリカリに乾燥したものならともかく、一夜干し程度ではわりと水分があり、劣化も早いようだ。せっかくの効果が半減してしまうので、あまり買いだめをせずに、早めに食べることをお勧めする。

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