WORLD FABEX2002から 日高良実シェフに学ぶ焼き海苔のパスタ
シンプルで洗練されたイタリア料理が評判の日高良実シェフ。抜群のセンスと技、そして細心の気配りは、訪れるものを魅了してやまない。
「イタリア料理は『マンマの味』、いわば『おふくろの味』的おおらかな料理なんです。台所にあるいつもの食材で、気軽に楽しく作ってみましょう」と日高シェフ。この日、教えてくれたのは『焼き海苔のパスタ』だ。麺料理が大好きで、毎朝うどんかそばを食べているという日高シェフ。焼き海苔とゆずコショウという和の食材も、彼にかかればこんなに素敵なイタリアンメニューに。「おいしくなあれ、おいしくなあれと祈りながら楽しく作るのが、おいしく作る秘訣。そして失敗しても繰り返し作ることが料理上手になる秘訣です」。
ちなみに、シェフの思い出の『おふくろの味』は? 「『おから』です。母のおからは魚のすり身やタコが入るんです。あと『ウインナーとチーズの海苔巻き』も大好きでした」。一流シェフの舌とセンスを育てたルーツ、ここにあり、かな。
〈材料・2人分〉
・ショートパスタ(フジッリ)……………100グラム
・焼き海苔……………2枚
・生クリーム…………80cc
・パルメザンチーズ(すりおろし)……………適量
・ゆずコショウ………少々
〈作り方〉
(1)たっぷりの湯を沸かしてお湯の1%強の塩を入れパスタをゆで始める。
(2)鍋に少量の水を入れ沸かし、焼き海苔をちぎって入れ、煮溶かす。
(3)生クリームを加え、少し煮て塩とゆずコショウを加える。
(4)ゆで上げたパスタを入れ、好みでパルメザンチーズを加え、味を整える。
●ポイント
☆フジッリはらせん状のショートパスタ。ソースとのからみがよい。
☆焼き海苔は木べらでかき混ぜながら煮溶かす。風味がとばないよう短時間に。
☆ゆずコショウは青ゆずと青唐辛子と塩をすり混ぜて作る調味料。九州ではうどんや鍋物などに使われる。
☆パルメザンチーズは火を止めてから加えると塊になりにくい。