漢方ダイアリー:もしかして口臭がする?
○1月10日(木)
お正月も無事に迎えられ、ほっと一息。
ふと気になるのは、主人も私も少し口臭がするような気がすること。
個人的な差はありますが、体臭と同様、口臭がまったくないという人はほとんどいません。口臭は、起床時、空腹時、緊張時などに一時的に強くなることがあります。これは、唾液が関係しており、唾液の出にくい時に、主に口腔内の細菌の繁殖が原因で匂いのもとが作られるのです。しかし、つねに強い匂いが気になる、家族から指摘されるほどの口臭の場合は、歯周病や体内の病気が原因となっているかもしれません。
◆中医学で考える口臭とは
中医学では、口臭が強くなるのは、主に「脾」(消化器系)の働きの乱れと考えます。
「脾」は、食物や水分の栄養吸収と代謝促進に関わる臓腑で、摂取した栄養をエネルギーに変え、全身の隅々に運ぶ役割をしています。その働きが弱ると、エネルギーの進行方向に乱れが生じます。たとえば、本来は下方向に進んで排出されるべき老廃物が逆流してしまうと、これが口臭の原因となります。また、脾の働きは水分代謝にも関わってくるので、唾液の分泌に異常が起こり、唾液が少なく口の中が乾き、細菌の繁殖しやすい状態になってしまうこともあります。唇や肌の乾燥が気になる、過剰な舌苔がつくといったことも。
◆脾の働きを整えること
脾の働きを乱す原因としては、辛いものやアルコール、高脂肪の食品、冷たいものなどの過剰摂取、暴飲暴食、ストレス、緊張などがあげられます。少しでも生活が乱れると口臭が強くなる人は、脾が弱っているといえるでしょう。
口臭をなるべく抑えるには、まずは、脾の働きを整えることです。油の多い食事や水分の取り過ぎには注意しましょう。
漢方処方では、消化吸収を助けてくれる蓮肉(はすの実)や山薬(山芋)、水分代謝を良くするハトムギなどが配合された『星火健脾散エキス細粒』がおすすめです。
○東洋エクササイズ:脾(消化・吸収)とストレスに効果のあるツボ「三陰交」
口臭の原因はストレスにも関わっています。
イラストのようにイスに腰掛け、脾(消化・吸収)のツボである「三陰交」(内くるぶしの丸い骨から指4本上)を親指で押す。リズムを取って前屈みになり、自分の体重を使いながら。
○オススメは『板藍茶』『衛益顆粒』
風邪やインフルエンザ予防の代表ハーブ「板藍根」のエキスを飲みやすいお茶にした『板藍茶』。のど飴タイプもあります。服用しやすいスティックタイプの『衛益顆粒』で粘膜強化を。