漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(174)白露
●24節気 白露(9月7日~9月22日頃)
朝、丸くなった水滴が葉や花の上で輝いているように見える–季節の変わり目を感じさせる出来事です。
秋が始まる9月、日中はまだ暑く湿気の多い夏の空気が残りますが、朝夕は徐々に気温が下がるようになります。そんな朝、空気中の水蒸気は、そのままの姿ではいられなくなり、水に変わります。それが草花の葉の表面に落ちると、葉の表面には水をはじく成分が含まれていたり、細かい毛が生えたりしているため、水ははじかれて丸い粒、朝露になります。朝日がさすと、「はくろ」というより「しらつゆ」と読みたくなる真珠のような美しさが光ります。
大きくて、よく水をはじくさといもの葉は、突然の雨の傘代わりに使われたといわれます。その実が収穫期。こちらのまん丸にも季節を感じますね。
●ごうんろっきで気象うらない
五運六気・2024年(甲辰年)主運が金不及で火気が強くなるうえ、客運の木太過が重なり、きつい残暑が長引きそうです。
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五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。
◆さといもサラダ
もっちりしっとり!秋にオススメ
エネルギー153kcal たんぱく質2.8g 塩分0.7g(1人分)
〈材料・2人分〉
・さといも……300g
・きゅうり……1/2本
・なつめ……3個
・酢……小さじ2
・しば漬け……30g
・マヨネーズ……大さじ1・1/2
・大葉……4枚
〈作り方〉
(1)さといもは洗い、表面の中央にぐるりと1周、包丁で切込みを入れる。耐熱容器に入れラップをして電子レンジ(600W)で8分加熱し、粗熱を取って皮をむく。
(2)きゅうりは薄切りにして塩(分量外)でもみ、水気を絞る。なつめは種を取って食べやすい大きさに切り、酢を加えて5分おく。
(3)(1)のさといもをつぶし、マヨネーズと粗みじんに切ったしば漬け、(2)を混ぜて器に盛る。せん切りにした大葉をのせる。
●さといも Taro
【栄養学】芋類の中でも低カロリーでカリウムや水溶性食物繊維が多く、穀類と野菜の両方の役割を持っています。
【薬膳学】胃や消化器官の働きのバランスを整えます。便通をよくするので、乾燥する時期の便秘予防になります。
東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師奈良理香子(レシピも)