漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(178)小寒 小松菜の季節
●24節気 小寒(1月5日~1月19日頃)
小寒はこれからグッと寒くなる入り口の時期。親しい人にいたわりの心を込めて寒中見舞いを出し始めるのも小寒から。
気候の変化は体調に良い影響を与えません。そこで昔から無病息災を願って、1月7日に春の七草がゆを食べる習慣があります。七草とはセリ、ナズナ、ゴ(オ)ギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロですが、この時期が旬でビタミンに富み、カルシウム、鉄分、カロテンも多く含む、とても栄養価が高い小松菜が入っていないのが残念です。
江戸時代初期に現在の江戸川区小松川地区で栽培が始まった比較的新しい、当時としては地方性のある野菜だからでしょうか。
いまや全国区となった小松菜。地域ごとにアレンジの進んだ七草がゆやグラタンにも。
●ごうんろっきで気象うらない
五運六気・2025年(甲辰年)
主運が水太過で厳しい寒さが続きながらも、客運が火太過で乾燥が強い季節になりそうです。
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五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。
◆小松菜と鮭のとろろグラタン
簡単、身体ポカポカレシピ
エネルギー313kcal たんぱく質27.1g 塩分1.8g(1人分)
〈材料・2人分〉
・小松菜……小1束
・生鮭……2切れ
・長芋……200g
・ピザ用チーズ……40g
・白だし……小さじ1
・しょうゆ……小さじ1
・塩……少々
・一味唐辛子……少々
・バター……10g
〈作り方〉
(1)小松菜はゆでて4cm長さに切る。鮭は食べやすい大きさに切り、バターで炒め、塩と唐辛子を軽くふる。
(2)長芋は皮をむいてすりおろし、白だしとしょうゆを加えてよく混ぜる。
(3)グラタン皿にバター(分量外)を塗り、小松菜、鮭、長芋の順に入れチーズをかける。トースターなどで焼き色がつくまで加熱する。
●小松菜 Japanese mustard spinach
【栄養学】ビタミン、ミネラル類を豊富に含みます。特に、骨や歯の構成成分であり神経安定作用もあるカルシウムを多く含みます。
【薬膳学】七草がゆを食べて無病息災を願う行事があるこの時期、身体に水分を補う効能がある小松菜を積極的にとって、健康に過ごしましょう。
東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師 高橋邦子(レシピも)