漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(175)寒露 「スポーツの日」は晴れの日?

2024.10.01 351号 08面
えのきたけと豚ひき肉の塩麹蒸し

えのきたけと豚ひき肉の塩麹蒸し

えのきたけ

えのきたけ

 ●24節気 寒露(10月8日~22日頃)

 朝晩は冷え込み、草木に冷たい露が降りる頃。日中は澄んだ空気の秋晴れが多く、外に出て運動をするにも最適です。

 寒露の間の10月第2月曜日は「スポーツの日」。もとは1964年の東京オリンピック開会式記念の10月10日「体育の日」でした。前日の雨が一変、「オリンピック晴れ」の晴天に。そのため、晴れの特異日を選んで開催日を決めたという都市伝説が広まりました。

 特定の天気がその地域で高確率で現れる特異日は確かにあります。東京の場合、雨は6月28日や9月12日。晴れは1月16日や11月3日などで、10月10日は実は逆に雨模様の方が多いようです。

 昨今の異常気象で特異日もなくなる可能性もありますが、秋にきのこをおいしく感じることは変わりませんね。

 ●ごうんろっきで気象うらない

 五運六気・2024年(甲辰年)主運の関係で火気が旺盛なうえ、客気が少陰君火でカラッとした暑さを強めそうです。

   *   *   *

 五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。

 ◆えのきたけと豚ひき肉の塩麹蒸し

 肺に潤いを与え、乾燥から守る

 エネルギー220kcal たんぱく質15g 塩分1.2g(1人分)

 〈材料・2人分〉

 ・えのきたけ……1袋(200g)

 ・豚ひき肉……100g

 ・長芋……2cm

 ・長ねぎ……5cm

 ・クコの実……小さじ1

 ・白菜……100g

 A・片栗粉・塩麹・酒・いりごま(白)……各大さじ1

 〈作り方〉

 (1)えのきたけは根元を切り落とし、半分に切る。上部はそのまま、下部は1cm長さに切る。長ねぎは粗みじん、長芋は5mm角に切る。

 (2)ラップを4枚広げ、クコの実とえのきたけの上部をそれぞれのせておく。

 (3)ひき肉と(1)、Aをポリ袋に入れて混ぜ、4等分する。(2)の上にのせ、ラップで丸める。

 (4)耐熱皿2枚に白菜を敷き、(3)のラップを外してえのきたけが上になるように2個ずつのせる。ふんわりラップをして、一皿約3分30秒ずつ電子レンジ(600W)にかける。

 ●えのきたけ Enoki mushroom

 【栄養学】ビタミンB1やカリウムが豊富。食物繊維の一種であるβ-グルカンも多く含み、免疫力を高める作用が期待できます。

 【薬膳学】気を養います。また、肺に潤いを与え呼吸を助けます。乾燥しやすい季節には、豚肉と合わせた蒸し物や煮物がおすすめです。

 東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師 河村彩子(レシピも)

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