重篤なアレルギー反応「アナフィラキシーショック」、母親の認識低く ファイザー調査

2013.01.10 210号 07面

 ファイザーは「食物アレルギー」や「アナフィラキシー」に対する小学生の母親の認識を明らかにしようと、食物アレルギーを持つ子の母親824人と、食物アレルギーのない子の母親824人を対象にインターネット調査を行った。アナフィラキシーは、短時間のうちに起こる重篤なアレルギー反応で、腫れによる気道閉塞や血圧の急激な低下などで死に至ることもある。

 調査の結果、食物アレルギーを持つ子の母親の9割近くがアナフィラキシーショックを起こす可能性が高いと思っていなかったことが分かった。また、食物アレルギーを持つ子の母親の約7割がアナフィラキシーの補助治療剤であるアドレナリン自己注射を知らなかった。

 一方、食物アレルギーのない子の母親では、子どもの友達に食べ物を提供する際に「食物アレルギーの有無」を確認している人は4割弱にすぎず、食物アレルギーに関する啓発の必要性も浮き彫りになった。

 海老澤元宏・国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部長は「食物アレルギーを持つ小学生は誰でもアナフィラキシーを発現する可能性がある。補助治療薬のアドレナリン自己注射を所持することが有用な自己防衛になる。日本では2011年から保険適用となっており、海外のように広く浸透することを望む」と話す。

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