野菜に関するFACT:ビタミン・ミネラルに食物繊維 五大栄養素から六大栄養素へ

2010.08.31 181号 05面

 ●野菜は、大きな供給源。食べないと不足してしまう!

 たんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)の三大栄養素に、ビタミンとミネラルを加えたのが五大栄養素。三大栄養素は、食事によって毎日ある程度の量を取ることが必要だが、ビタミンとミネラルの必要量はわずかなため、微量栄養素とも呼ばれている。

 しかし、ビタミンとミネラルの研究が進むにつれて、この微量栄養素は、わずかな量でも非常に大切な働きをすることが分かってきた。ビタミンは主に、身体中の代謝(化学反応)の調整に使われる。代謝の調整は、自動車でいうなら潤滑油(オイル)の働きに例えられる。ミネラルもビタミンと同様、身体の代謝調整に使われるが、ごく一部はエネルギー源にもなる。

 また近年、第6の栄養素として注目されているのが食物繊維。五大栄養素のように消化吸収されることはないが、腸の働きを整えたり、便秘や生活習慣病の予防・改善効果があることが知られている。

 野菜は、ビタミン・ミネラル・食物繊維の大きな供給源。これらの栄養素が注目されるにつれて、野菜摂取の重要性が強調されてきたのもうなずける。

 ◆ビタミン・ミネラル・食物繊維の働きと主な野菜

 ○ビタミンA

 ・視覚機能を正常に保つ

 ・皮膚やのどなどの粘膜を守る

 かぼちゃ、にんじん、春菊、ほうれん草…etc

 ○ビタミンC

 ・コラーゲンの生成を助ける

 ・酸化を防ぎ老化を予防する

 ピーマン、キャベツ、ブロッコリー、ゴーヤー…etc

 ○カルシウム

 ・骨や歯を丈夫にする

 ・血液の凝固や筋肉の収縮に関与

 小松菜、モロヘイヤ、水菜、チンゲン菜…etc

 ○鉄

 ・赤血球のヘモグロビンの成分になる

 ・エネルギー代謝を助ける

 ・酸素を全身に送る

 枝豆、にら、かいわれ菜、ほうれん草…etc

 ○食物繊維

 ・腸内の環境を整え便秘を予防する

 ・腸内の有害物質の排泄を助ける

 ごぼう、枝豆、グリーンピース、モロヘイヤ…etc

   *

 野菜に含まれる主なビタミンやミネラルは、身体の機能を正常に保つなどさまざまな働きがあります。

 ピーマンやキャベツに含まれるビタミンCには、免疫細胞を活性化するほか、皮膚や歯、骨などの強化を助ける働きがあります。

 「5 A DAY FACT BOOK 野菜で健康」野菜等健康食生活協議会(ファイブ・ア・デイ協会)より

 「5 A DAY」について、詳しくはhttp://www.5aday.net/

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら