旭食品とumamill、食品輸出で連携協定 四国産品をシンガポールへ

総合 ニュース 2020.01.20 11999号 01面
右から旭食品の竹内孝久社長、umamillの佐藤晶洋CEO、旭食品の竹内孝三郎取締役

右から旭食品の竹内孝久社長、umamillの佐藤晶洋CEO、旭食品の竹内孝三郎取締役

トモシアホールディングス(HD)の旭食品とソフトバンクグループでプラットフォーム「umamill」によるアジアへの日本食輸出支援サービスを提供するumamill(ウマミル)は16日、四国地方の食品メーカーや生産者を対象に商品のシンガポールへの輸出を支援する連携協定を東京都内で締結したと同日発表した。

同協定によって旭食品はumamillの地域サポーターとして、シンガポールへの輸出を希望する取引先のメーカー、生産者のプラットフォームへの登録や商品情報の更新を代行するほか、両社の連携に基づき取引先商品の海外バイヤーからの評価や日本の食品に対する需要動向などの情報を提供。umamillはトモシアHDが23・24日、神戸国際展示場(神戸市)で開催する「旭食品フーデム2020」に出展し取組みを紹介する。

同日の協定署名式に臨んだ旭食品の竹内孝三郎取締役海外事業本部本部長は「umamillのサービス、プラットフォームが課題を解決する。利用を広げていきたい」と語った。旭食品は5年前から輸出事業に本格的に乗り出し、海外バイヤーを招くなど地場商品の輸出を仲介してきたが海外バイヤーが選択するのは知名度の高いメーカーの商品と偏りがあり、地場や中堅メーカーの商品の優秀さが伝わらないなどの課題を抱えていた。これらメーカー側も言語や各種規制、費用など輸出障壁となっていた。

umamillの佐藤晶洋CEOは「商品の良さを知ったら産地に行ってみたいというニーズも生まれるかもしれない。中長期的には輸出にとどまらずインバウンドにもつなげていきたい」とした。umamillの輸出仲介事業は法的条件の確認、手続き、商品ごとの需要調査、販路開拓、商談、商品輸送までのプロセスのすべてをプラットフォームの利用で完結させるというもの。商品情報や商品画像の登録に当たる初期費用と月額基本料金、輸出成約時の手数料は無料。シンガポールのバイヤーへは商品購入前に希望する登録商品のサンプルを1ヵ月に最大2回無料で届ける。サンプル輸出の際の日本国内の指定倉庫までの輸送費用は事業法人の負担で商品サンプルは重量5kg以下、容積2万5000立方cm以下、輸出料は1回当たり1万円。(川崎博之)

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