第33回食品安全安心・環境貢献賞交流会 代表謝辞・選考経過報告

ニュース 総合 2024.11.13 12852号 09面
【第33回食品安全安心・環境貢献賞 代表謝辞】 ASPiA JAPAN社長・笹原憲久氏

【第33回食品安全安心・環境貢献賞 代表謝辞】 ASPiA JAPAN社長・笹原憲久氏

【第33回食品安全安心・環境貢献賞 選考経過報告】 選考委員長・牛久保明邦氏

【第33回食品安全安心・環境貢献賞 選考経過報告】 選考委員長・牛久保明邦氏

選考委員らと第33回の食品安全安心・環境貢献賞の受賞企業の登壇者

選考委員らと第33回の食品安全安心・環境貢献賞の受賞企業の登壇者

●代表謝辞

ASPiA JAPAN社長・笹原憲久氏 地球、環境のため精進

「環境問題」「災害問題」など課題が山積みの中、災害時で一番必要な命をつなぐための資源の「水」を作り上げる最先端の企業・環境向学さまとともに受賞でき、感謝しています。

ASPiA JAPANは、環境事業に特化した製品作りを行っています。

2023年から海外での活動として、韓国環境省の直轄「GREEN NEW DEAL」の副会長としてアジア・アセアンの環境事業の取り組みがスタートし、フィリピンの『タンカー沈没による油流出事故』で当社のECOSASファイバー、ECOASクリーンが油除去作業に貢献しました。油の除去を得意とするのが当社の特徴です。

「グリストラップ改善セット」は、現場の要望に応えて開発しました。グリストラップ清掃は、「汚い」「臭い」「きつい」環境です。中でも、グリストラップ内の油が環境問題の一番の原因でした。グリストラップ清掃を怠ると起きる「下水配管の詰まり」「店内悪臭」、さらには河川や海への「オイルボール発生」などを改善する必要がありました。商品完成は多くの時間、失敗を繰り返しましたが、完璧な油除去、悪臭の削減、作業者の労務削減、現場の方が喜んでいただけるものになりました。これからも地球のため、環境のために精進してまいります。

●選考経過報告

選考委員長・牛久保明邦氏 先駆的な取組み評価

選考委員会では8人の委員から提出された書面を基に審査を行い、先駆的な取組みや成果・効果を挙げた2社の受賞が決まりました。

環境向学の受賞ポイントは、「有事における災害非常用浄水システムの開発と普及推進」です。

同社が開発したフェーズフリーの浄水システムは、電源などが喪失した震災などの緊急時でも、安全な水を無料で提供できるソリューションです。雨水や貯水槽、プールなどの水を、逆浸透膜フィルターを使用してろ過して飲用化するシステムで、非常時に備えながら通常時はマイボトル用給水機として利用できる汎用(はんよう)性の高さと、食品業界のみならず、大学や小売業、外食チェーンなどに向けた普及活動を評価しました。

ASPiA JAPANの受賞ポイントは「資源循環に向けた油回収技術の確立と外食産業での活用」です。

独自開発した油吸着材「ECOSASファイバー」を使ったグリストラップ改善ソリューションの実用性と、改善効果が認められました。グリストラップの清掃作業にかかる手間や時間、費用などを大幅に削減できるため、外食・中食チェーンを中心に採用が広まっています。油を吸着したファイバーを有価で回収し、協力工場で処理した後、代替燃料やバイオマス燃料、油脂肥料などに活用するというリサイクルするスキームを構築している点も評価のポイントでした。

●選考委員

▽委員長=牛久保明邦(東京農業大学名誉教授)▽委員=荒川隆(食品産業センター理事長)、池戸重信(消費科学センター代表理事)、井上淳(サポート企画ラボ代表/開志専門職大学客員教授)、新宮和裕(チームみらい代表)、村上秀徳(食品等流通合理化促進機構会長)、森下研(持続性推進機構顧問)、杉田尚(日本食糧新聞社社長)=敬称略

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