#元気いただきますプロジェクトNEWS:原田農園 リピーター増へ期待
◇インターネット販売推進事業=原田農園
●送料無料、大きな追い風に
リンゴ、サクランボ、イチゴなどを栽培する原田農園。収穫体験に供するほかフレッシュのまま、アップルパイやバームクーヘンに加工して直販する。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3~4月の来園者数が8割減となった。その対策の一つとして「#元気いただきますプロジェクト」に参加した。その理由は、「全国のお客さまに原田農園の名前を覚えてもらうこと。実際に果物を食べてもらって、リピーターの数を一人でも多く増やすこと」(原田俊祐営業課長)にあるという。
原田農園の創業は1978年、約1万8000平方mの敷地に手持ちのリンゴの苗木を植えて事業を開始。
現在、東京ドーム7個分に相当する31万6800平方mの敷地をエリア分けし、リンゴ、サクランボ、イチゴ、桃、ブルーベリー、ブドウを栽培する。
主力はサクランボとイチゴで、それぞれ約10万平方mと全敷地面積の3分の2を占める。
セールスポイントは、「一年中、果物の収穫体験が楽しめる」こと。園内で直売するほか、規格外品は園内の工房でアップルパイやバームクーヘンなどに加工して販売する。併設のレストランで提供する野菜も農園で栽培したものだ。
昨年は首都圏を中心に北海道から沖縄まで全国から約50万人来園した。
農園が立地する群馬県沼田市は、草津温泉や鬼怒川温泉を訪問する際に立ち寄りやすいので、湯治に絡めて来園する観光客も多いという。
その中で、「農園で提供する果物が採れない九州、沖縄方面からの来園者は、リピーターになっていただける方の比率が高い」(原田課長)という傾向が見られるという。
今回のコロナ禍で3~4月の来園者数は8割減となった。
対策としては、関越自動車道・沼田インターチェンジ近くのコンビニエンスストア(CVS)の経営に乗り出すとともに直売所も設けた。
しかし、原田農園が目指す「全国のお客さまに原田農園の名前を覚えてもらい、実際に果物を食べて、一人でも多くの方にリピーターになってもらうこと」を実現するためには、EC(電子商取引)サイトでの販売は必須。そこで送料無料が大きな追い風となるのは確実だ。
年明けには、同園のもう一つの主力果物であるイチゴが収穫期を迎える。原田農園では、このイチゴでプロジェクト効果が表れることに大きな期待をかけている。(木下猛統)