カゴメ、「プラントベースド」製品認知拡大へ TWO社と業務提携
東義和TWO代表取締役CEO(左)と山口聡カゴメ社長
カゴメは、スタートアップ企業のTWO社と業務提携契約を締結し、両社による協業で「Plant Based Food」(植物由来食品など)の市場拡大に向けた新事業や新商品の開発に向け、本格的な検討を開始する。TWO社は、味覚を刺激するおいしさ「Yummy」と食べることでカラダを整える健やかさ「Healthy」の二つを併せ持つヘルシージャンクフードをコンセプトとしたプラントベースドフードブランド「2foods」(トゥーフーズ)を立ち上げ、フード事業に新規参入している。(本吉卓也)
TWO社が展開する「2foods」は、店舗を持つプラントベースドフードブランドとして、すべて植物由来原料を使用した食事やデザート、ドリンクなど合計約60種類を提供する。15日には、旗艦店(カフェ)の東京・渋谷ロフト店などの3店舗とECショップを同時にグランドオープンするとともに、マルチプラットフォームで展開していく。
カゴメは、ヘルシーなのにやみつきになるおいしさにこだわるという「2foods」のコンセプトに共感し、TWO社のマーケティング力やプラントベースドフードメニューの開発力、店舗やオンラインでの情報発信力に魅力を感じたという。これに、カゴメが持つ商品開発力や営業力、販売網を活用することで「Plant Based Food」の市場で両社が協調して、プラントベース製品の認知拡大などに取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していく。
14日にTWO社が開催した事業戦略発表会に登壇した山口聡社長は「『おいしいけどヘルシー』という2点を両立した『2foods』の企画力やレシピ作り、そしてリアルな店舗を持つという同社の事業に魅力を感じた。当社はオープンイノベーションを推進し、他社との連携を強化している。TWO社の新たな発想などにより、新たなモノが生まれるワクワク感を感じている」と語った。
東義和TWO代表取締役CEOは「新規参入する『2foods』では、ジャンクな刺激とヘルシーな食、その二つを手にする新たなフードスタイルを提案する。フードテックを活用し、約3000万人と推測されるビーガン・ベジタリアン・フレキシタリアン市場に挑んでいく。プラントベースドフードとして、日本発のグローバルブランドを目指す。その一環として『野菜の会社』を目指すカゴメと協業し、加工食品などの分野でスタートアップ企業のわれわれと一緒に、台頭するエシカル消費などに対し、世の中を巻き込むような機運を作っていきたい」と意気込みを語った。