カゴメ、飲料事業・秋冬戦略 植物性飲料を強化 オーツミルク使用「野菜生活」など

果実飲料 ニュース 2021.08.11 12273号 01面
オーツミルクを使用した「野菜生活Oats+(オーツプラス)オーツミルクmix」

オーツミルクを使用した「野菜生活Oats+(オーツプラス)オーツミルクmix」

西田裕美部長

西田裕美部長

 カゴメの飲料事業は今秋冬、重点施策として「拡大する植物性飲料市場への対応強化」や「ヘルシーな間食・リフレッシュニーズへの対応強化」「機能性表示食品の拡充」「まとめ買い需要への対応強化」「環境対応」に取り組み、変化する消費者ニーズへ向けた製品提案を行う。

 5日にオンラインで開催したマーケティング方針発表会で、西田裕美マーケティング本部飲料企画部長は、「野菜飲料市場は直近1年間(20年5月~21年6月)、前年比4%増と好調に推移している。その要因の一つとして、豆乳に加え、アーモンドミルクやオーツミルクなどの植物性ミルクを使用した飲料カテゴリーの拡大がある。そこで、拡大する植物性飲料市場への対応を強化する」と語る。

 9月21日からオーツミルクを使用した「野菜生活 Oats+(オーツプラス)オーツミルクmix」を1都10県で新発売する。植物性ミルクの一つのオーツミルクに、野菜と果実をブレンドした「野菜生活100」ブランドの新シリーズとなる。コレステロール0、甘味料無添加で、1食分の2分の1の野菜や食物繊維が取れるのが特徴だ。環境にも配慮し、キャップ部分は植物由来素材を使用した容器を採用している。

 西田部長は「現時点で、植物性ミルクは30~40代の美容や健康・環境意識の高い女性がメーンユーザーとなる。飲み続けやすい味わいを目指し、カゴメ独自の果実のブレンド技術でおいしい味わいを提案する」と意気込む。

 また、伸長するヘルシーな間食やリフレッシュニーズに対応し、「1食分の野菜を使ったポタージュ」シリーズを9月7日から投入する。「1食分の野菜を使ったスイートコーンとさつまいものポタージュ」「同えびすかぼちゃと栗のポタージュ」は、野菜・果実・大豆をブレンドし、素材の味わいを生かしたごちそうポタージュとなる。砂糖・甘味料・増粘剤を使用せず、1食分の野菜を使用している。

 加えて、食感を楽しむ「クラフトジュース」という提案が支持され、好調に推移する「GREENS」や秋冬限定の「野菜生活100Smoothie」のラインアップを拡充し、ヘルシーな間食やリフレッシュニーズに対応する。

 9月14日には「ラブレダブル」を新発売するなどの機能性表示食品の強化や、中箱トレーを手に取りたくなるようなデザインに刷新することで、ケース買い(まとめ買い)を促進するなどの取組みを推進する。

 なお、同社の上期の飲料事業の売上収益は、371億円(前年比2%増)と好調に推移している。(本吉卓也)

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