似たモノ商品徹底比較:ジャバン海苔(韓国風もみ海苔) 使い方さまざま、ふりかけタイプが便利

水産加工 ニュース 2021.10.06 12305号 04面

 コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。

 ◆類似点・相違点のポイント

 韓国風の味付けもみ海苔が売上げを伸ばして、今年も各商品とも前年比50%増以上と好調。昨年来の“第4次韓流ブーム”も追い風のようだ。海苔は温暖化などの影響で生産量が減少し消費も落ち込んでいるが、韓国風もみ海苔が市場活性化の起爆剤となるか注目される(本紙9月8日付既報)。そこで今回は、「韓国風もみ海苔=ジャバン海苔」を比較した。

 試食前の第一印象は「サクうま韓国のり」(白子のり)が1位。代表的な海苔メーカーへの信頼感と“サクうま”のフレーズ、パッケージの用途訴求から、ほとんどのモニターが「手に取りたい」と思ったようだ。次点は「韓国もみのり」(眞露)。韓国メーカーとしての認知度、クールな青いパッケージの他とは異なる雰囲気で好評。

 試食後は「永井韓国味付ジャバンのり」(永井海苔)が、圧倒的な食感のよさ・味わいのバランスで最も評価が高い。KSP-POSでも配荷率はトップ。「韓国もみのり」は、韓国らしい味わいを好む人に人気でごま油と塩気のよさが好まれた。「のりカケルくん〈ごま油と塩味〉」(小善本店)は、海苔の色つやと香りのよさに支持があった。「サクうま韓国のり」は、さっぱりした味わいで初心者向けか。

 日本の刻み海苔とジャバン海苔それぞれのイメージならびに用途を問うアンケートでは、日本の刻み海苔は「海苔そのものの風味やうまみを味わいながら、プラスアルファとして使用」、ジャバン海苔は「油と塩気を楽しみ、単体として独立したアイテム」という回答が主だった。

 両者は、イメージも用途も異なり、すみ分けがなされているということだろう。手軽でアレンジ豊富な健康食としての期待も高まる。

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 詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。

 ▽専用HP「食@新製品」http://foodsnews.com/

 ●小善本店「のりカケルくん〈ごま油と塩味〉」

 ▽発売日=21年3月、全国▽価格/内容=540円(税込み)/70gスタンドパウチ▽商品特徴=韓国産の板海苔1枚を、日本国内で粉砕・味付けした。香ばしいごま油の香りと塩加減が相まって、食欲をそそる。ご飯に振りかけたり、サラダやパスタなど、さまざまな料理に使える。

 ●白子のり「サクうま韓国のり」

 ▽発売日=19年6月、全国▽価格/内容=324円(税込み)/30gスタンドパウチ▽商品特徴=塩・ごま油風味で、どんな料理にもマッチする刻み海苔タイプの韓国海苔。ご飯やサラダ、パスタ、スープなど、いつもの料理にふりかけて、香りや彩りをプラスでき、サクサクの食感が楽しめる。

 ●眞露「韓国もみのり」

 ▽発売日=20年4月、全国▽価格/内容=298円(税込み)/40gスタンドパウチ▽商品特徴=30年の長きにわたる信頼の伝統製法そのままに、じっくり焼き上げた。パリッとした食感と香ばしい風味が楽しめる。一級の原料を低温保管しており、味と香りが長続きする。日本国内生産。

 ●永井海苔「永井韓国味付ジャバンのり」

 ▽発売日=12年7月、全国▽価格/内容=410円(税込み)/50gスタンドパウチ▽商品特徴=フレーク状の海苔を、ごま油・塩・オリーブ油などで味付けして香ばしく炒めた。サクッとした食感、スプーンや箸でも食べられる形状。程よい塩加減の中に、ごま油の風味、砂糖のほのかな甘みを適度に感じられる。

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