似たモノ商品徹底比較:禁断の濃厚バターフレーバー プチ背徳感で今後も展開

ニュース 総合 2022.10.28 12486号 10面

 コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。

 ◆類似点・相違点のポイント

 消費者の健康志向が高まり続ける一方で、背徳感を感じるほど濃厚で高カロリーの製品にも熱い視線が注がれている。特に近年は材料の一つではなく、バターそのものの風味をじっくり味わうための製品が目立つ。そこで今回は、バターを前面に出した「バターフレーバー」アイテムを徹底比較した。

 試食前は「コアラのマーチ〈発酵バター仕立て〉」(ロッテ)が1位。次点は「カントリーマアムマイスターズ〈バターフィナンシェ〉」(不二家)となった。2品ともロングセラーブランドの新フレーバーで、もともとのファンからの期待が高い。

 試食後は「コアラのマーチ」が、バターとホワイトチョコのバランスの良さ、全粒粉入りのビスケットのおいしさで最も高評価。「至福の発酵バターキャンディ」(カンロ)は、北海道土産の“バター飴”を想起させる味わいが、なめているうちに癖になり、またコスパの高さも評価された。「バタープリン」(キャメル珈琲)は、ねっとりとした濃厚さでぜいたく気分が味わえ、「ごほうびに食べたい」との声も。「カントリーマアムマイスターズ」は、濃厚さとサイズ感がちょうど合っていてよいという意見が挙がった。

 アンケートによると、バターフレーバーを強調した菓子類の購入経験が“ない”人は、7割弱。一方で“期待するバターらしさ”には、ふんだんな香り、油脂感、濃厚なコクが求められ、今まで食べたことない素材とバターの組み合わせにも期待が寄せられた。

 ストレス発散やごほうび的要素が強い“背徳感グルメ”は、健康を考えたら少々ためらう程度の過剰さが必要なのかもしれない。プチ背徳感が味わえるアイテムは、今後も細分化しながら展開していきそうだ。

     *

 詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。

 ▽専用HP=「食@新製品」http://foodsnews.com/

 ●カンロ「至福の発酵バターキャンディ」

 ▽発売日=9月20日、全国▽価格/内容=227円(税込み)/70g袋▽商品特徴=キャンデー。北海道でつくった発酵バターで芳醇(ほうじゅん)に仕上げた、まさに至福の味わい。北海道産生クリーム使用。角切りバターのような四角型。

 ●キャメル珈琲「バタープリン」

 ▽発売日=5月30日、カルディコーヒーファーム▽価格/内容=213円(税込み)/68g缶・箱▽商品特徴=プリン。北海道産バターを使用し、むっちりとした食感の濃厚なアイテム。冷やすとより一層おいしい。バターの味わいとほろ苦いカラメルソースが味わえる。

 ●不二家「カントリーマアムマイスターズ〈バターフィナンシェ〉」

 ▽発売日=9月13日、全国SM、CVSなど▽価格/内容=216円(税込み)/7枚袋▽商品特徴=クッキー。「カントリーマアムマイスターズ」シリーズ。バターを14%配合。ローストアーモンドプードルを練り込んで焼き上げた。濃厚なバターのおいしさとアーモンドプードルの香ばしい香りが楽しめる。

 ●ロッテ「コアラのマーチ〈発酵バター仕立て〉」

 ▽発売日=9月20日、全国リニューアル▽価格/内容=OP/48g箱▽商品特徴=準チョコレート菓子。「コアラのマーチ」シリーズ。発酵バター0.4%使用。サクサクに焼き上げた発酵バターが香る全粒粉入りビスケットの中に、程よい甘さのホワイトチョコレートを入れた。優しい甘さと香り立つバターの余韻が楽しめる。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら