似たモノ商品徹底比較:リラクゼーションドリンク 効果より飲みやすさ重視
コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。
◆類似点・相違点のポイント
エナジードリンク市場は拡大が継続しており、今後も成長が見込まれている。だが、その相反する選択肢として存在感を増しているのが“リラクゼーションドリンク”だ。今回は、ストレス状態を静める飲料を徹底比較した。
試飲前は「チリン〈レモン&グレフル〉」(サントリー食品インターナショナル)が、猫のかわいらしいデザインとフレーバーに「癒やされそう」と一番人気。次点には、「からだリフレッシュ茶W」(コカ・コーラシステム)が、機能性表示食品の信頼感から「期待が持てる」と選ばれた。
試飲後の一番人気は「チリン」。疲れている時には甘みが必要で、そこにプラスされた酸味と苦味、微炭酸のバランスがよく、緊張感なく飲めてすっきりできると好評だった。次点は、「れも茶」(サーフビバレッジ)で、少々甘さのある茶が飲みやすく、レモンの香りとともにリラックスできると評価された。「チルアウト〈ゼログラビティ〉」(Endian)は、ゼロカロリーなので罪悪感が薄く、飲む時を選ばない点が好まれた。「からだリフレッシュ茶W」は、茶としてもおいしく、レモンハーブという感じに加えて、むしろ無糖なのがよいという声があった。
今回揃えたドリンクで、モニターアンケートからくみ取れたのは、成分などによる効果よりもまず“味に違和感を覚えずに飲める”という点だった。リラックスの手段は人によりさまざまだが、カフェインや酒を挙げた人もおり、体と心のリラックスは必ずしも一致するわけではないようだ。すでに独自のリフレッシュ法を持っている消費者に手に取ってもらうには、トライアルのしやすいマーケティングは必須といえよう。
*
詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。
▽日本食糧新聞社・ 電子版新製品ニュース「食@新製品」
https://news.nissyoku.co.jp/archives/news-cat/08
●Endian「チルアウト〈ゼログラビティ〉」
▽22年4月18日、全国リニューアル▽価格/内容=205円(税込み)/250ml缶▽商品特徴=炭酸飲料。AI技術により、オリジナルのリラクゼーションフレーバーを新たに開発。GABA、L-テアニン、ヘンプシードエキス、ホップエキス配合。従来品とは異なり、カロリーゼロ、糖類ゼロ仕様。
●コカ・コーラシステム「からだリフレッシュ茶W」
▽発売日=3月27日、全国▽価格/内容=160円(税別)/440mlPET▽商品特徴=清涼飲料水。ストレスと疲労感にダブルで働くGABAを機能性関与成分として28mg配合した機能性表示食品。レモンが香る爽やかな緑茶の味わいで、カロリーゼロ、無糖でゴクゴク飲める。無果汁。
●サーフビバレッジ「れも茶」
▽発売日=3月6日、全国▽価格/内容=OP/500mlPET▽商品特徴=清涼飲料水。果汁1%。鹿児島産一番茶を100%使用し、さっぱりしたレモン果汁をブレンド。すっきりとした甘さを引き立たせるため、「沖縄の塩シママース」を一振り入れた。
●サントリー食品インターナショナル「チリン〈レモン&グレフル〉」
▽発売日=2月28日、東京一部セブンンイレブン、5月9日全国セブン&アイグループ▽価格/内容=180円(税別)/250ml缶▽商品特徴=炭酸飲料。果汁10%未満。オリーブ果実抽出物、GABA、テアニン配合。微炭酸で、フルーツの味と香りが口の中に広がる。すっきりしたい時に好適な味わい。