話題の植物肉バーガー4品を比較検証 さらに増す代替肉の社会的価値

プラントベースミートバーガー4品を比較検証

プラントベースミートバーガー4品を比較検証

消費者の健康志向の上昇により、日本でもベジタリアンやビーガンに興味を持つ人は増えている。それを反映し、「プラントベースミート(植物肉)」と枠付けられる代替肉の加工食品を見かけることが珍しくなくなってきた。ちなみに、国内の大豆ミート市場は2017年から2019年のたった2年間で商品数が1.6倍に増加し、し烈な競争を繰り広げている。インバウンド向けのベジタリアン食材としても有効な一面を見せていたプラントベースミートはハンバーガーのパティーにも実際に使用され、その勢力は拡大しつつある。

実際に試食して食感などもチェック

今回は、「ロッテリア」「モスバーガー」「ローソン」「山崎製パン」から販売されているプラントベースバーガーを実際に試食し、一般的な肉のバーガーと食感や価格などを比較した。

<評価項目>
・カロリー(1食)
・バンズ(パン生地)
・ソース
・パティー
・価格
・味
・見た目
・開発背景や環境問題などに対する企業方針

ロッテリア「ソイ野菜ハンバーガー」 予想以上の十分な食べ応え

ロッテリアの「ソイ野菜ハンバーガー」を 一口食べて最初に感じるのはレタスとオニオンの軽快な食感だ。ヘルシーな印象の「野菜ハンバーガー」という名前だが、ノンコレステロールのマヨネーズとケチャップのみという味付けがよい働きをして、十分にまろやかな味付けに。柔らかめでベーシックなバンズと、十分弾力のあるソイパティーに対して、シャキシャキ爽快な野菜とのコントラストが口の中で踊る。

「ソイ野菜ハンバーガー」(1個390円税別)

注目のロッテリアオリジナルのソイパティーは、ふわっと仕上げられており、ほどよくスパイスを舌で感じられた。クミン、ナツメグ、ガーリック、バジル、ホワイトペッパー、タイムなどの香辛料がパティーの味わい深さにつながっている。何も知らず「肉」だと思って食べれば、そのまま食べ終わるまで気付きにくいほどの完成度だ。

従来の肉パティーのバーガーから比較すると、およそ50%のカロリーカットの「ソイ野菜ハンバーガー」は、単品で260lcal。「ソイチーズ野菜バーガー」は単品で302kcal。

さわやかなグリーンパッケージ

消費者の健康志向やインバウンドのニーズに応える形で2019年5月からの期間限定販売した結果、予想を上回る売れ行きをみせた。まずモーニングメニューのレギュラーになり、その後レギュラーメニュー化された。

ロッテリアは「生活にまめをプラス」してもらいたいという思いに共感した企業・団体で構成される豆プラス推進委員会にも参画している。

モスバーガー「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER」 弾力のある食感が食欲をそそる

モスバーガー「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER グリーンバーガー」のパッケージを開けてまず目に入るのは、グリーン色のバンズ。ホウレンソウのピューレが練り込まれており野菜の甘味を少し感じた。従来のバンズよりも固めで外側はざくっとしているが、バター状の豆乳の使用により内側はしっとりとしている。ニンジンやゴボウなどの具材でほどよい食感を感じられるトマトのソースは、ハーブ感と優しい甘味が心地よい。

モスバーガー「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER グリーンバーガー」(1個538円税別)

原材料に動物性食材を使わず、野菜と穀物を主原料に使用。五葷(ごくん)と呼ばれる仏教などで食を禁じられている臭いの強い 5 種の野菜(ネギ、ラッキョウ、ニラ、ニンニク、玉ネギ)の使用も控えていることも特徴だ。

肝心のパティーは、大豆由来の植物性タンパクをベースにし、椎茸エキスでうまみを、コンニャクやキャベツで食感や甘みを加えている。味と食感ともにちょうどよい「肉らしさ」がある。弾力のある食感は食欲をそそった。

カロリーは単品で299kcal、口を大きく開けて食べるサイズ感を考えると十分にヘルシーといえる。定番11商品において、肉のパティーの代わりにこの「ソイパティー」を選択することも可能。(2020年8月現在)

「Plant Based(植物正由来)」シールが貼られたパッケージ

3月に先行発売された「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER グリーンバーガー」は、初日に1店舗当たり平均30個以上を売り上げるなど大好評だった。同社が1年半と多くの時間を費やした商品開発の大きな成果だ。

グリーンバーガーの開発・導入はSDGs(持続可能な開発目標)を意識し、17 の目標のうち「(3)すべての人 に健康と福祉を」、「(12)つくる責任 つかう責任」の 2 つの目標を通じて、社会課題の解決に取り組む姿勢だ。

ローソン「DAIZU MEATかつのバーガー」 カツが大きく満足感ある食べ応え

コンビニエンスストアのローソンもプラントベースバーガー「DAIZU MEATかつのバーガー」を7月22日から全国販売している。パッケージを開けると、予想よりも大きくずっしりとした重量感があった。

一口目の印象は普通に肉のカツを食べているような感覚。しかし、カツらしい油っぽさはそれほどなく、とろりと口の中に残るのは甘めのソースとキャベツのシャキッとした食感だ。マスタードソースのピリッとした辛味が手伝って全体的にしまった味わいとして完結している。コンビニのハンバーガーとしてはかなりレベルが高い。

ローソン 「DAIZU MEATかつのバーガー」 (1食378円税別)

肉不使用で大豆などの植物性タンパクを主に使用して、味と食感を肉に限りなく近づけたという。ローソンが植物肉バーガーを開発する背景となったのは、地球温暖化の抑制を目的とした「環境保護」や「健康意識の高まり」などの観点からだ。

ローソン 「DAIZU MEATかつのバーガー」 (1食378円税別)

カロリーは409kcalと代替肉のバーガーの中では比較的高く、コンビニバーガーとして400円を超えるのも平均より少々高めではあるが、十分な食べ応えと味のクオリティーを考えればそれほど気にはならない。他にも大豆ミート使用のおにぎりや唐揚げの販売もしている。

山崎製パン「ベジバーガー 」 お手軽に食べられる

山崎製パンの「ソイミート&トマトソース」は、さわやかに口の中に広がるトマトソースが印象的。味付けはそれほど濃くないのでぱぱっと食べられるお手軽さが良い。パティーは市販の肉のバーガーと比べると脂っぽさが少ないにもかかわらず、しっかりと「食べ応え」は感じられた。カロリーは323kcalで、惣菜パンの中では高くない方である。

ライトに食べられる「ソイミート&トマトソース」

「ソイミート&テリヤキソース」は、てりやきソースとマヨネーズが絡まりとてもまろやかな味付けになっている。バンズは比較的ドライなので、甘めの味とのバランスが絶妙である。カロリーは321kcal。しっかり目の味にしては十分低い。

食べ応えを求めるなら「ソイミート&テリヤキソース」

多彩な種類のパン製品を全国的に発売する山崎製パン。6月からのプラントベースバーガー販売は、新しいビーガン層の獲得が一番の目標となる。その狙いの表示としてパッケージ上部には、特定非営利活動法人ベジプロジェクトジャパンによる、ベジタリアン認証・ヴィーガン認証マークがプリントされている。

左から「ソイミート&トマトソース」「ソイミート&テリヤキソース」(各1個172円税別)

多角的な背景を持つ代替肉市場はより勢いを増す

プラントベースミートの開発・発展は、「健康志向」や「ベジタリアン」「ビーガン」だけに向けてではなく、世界的に見ても環境といった地球規模の将来のための取組みとなってきている。まだまだ発展途上の市場ではあるが、食品業界が確実に取り組むべき方向性であることは間違いない。

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