食品経営者フォーラム、水野正人氏が講演 東京2020大会で日本の良さ発信を

水野正人氏

水野正人氏

 20日に開催された日本食糧新聞社主催の食品経営者フォーラム1月定例会では、ミズノの水野正人相談役会長(日清食品ホールディングス社外取締役)が、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)開催をテーマに講演し、「より素晴らしい社会を構築するために東京2020大会を成功させ、日本の組織力や良さを世界に発信していく」と語った。

 前回の東京大会は戦後19年の1964年に開催され、一般および高速道路・新幹線・空港整備・競技会場といったインフラ整備が主体だった。21世紀を迎えた今回の東京2020大会開催でも有形・無形遺産が構築されるが、水野会長は無形遺産に注目して、オリンピックの開催理念である「スポーツを通じて人類の繁栄と世界平和の希求」を目指し、「日本における文化、教育、環境、国際交流、ボランティアイズム、観光、ニュービジネスの成功事例を世界に向けて発信していきたい」とした。

 中でも食文化に目を向けると「おいしいもの(日本食)がたくさんあるが単に食べるだけではなく、例えばそばを自分で打ってつゆも自分で作って食べるという、より印象に残る体験型の“食”の提供もできる」とし、また観光では「ガイドブックだけで名所を紹介するだけではなく、有名観光地ではなくても自らインターネットを活用して情報を発信してインバウンド需要を開拓するチャンスの到来でもある」と日本が目指す観光立国についても熱く語った。

 水野氏は、「東京2020大会の準備は進んではいるが、成功に導くためにも皆さま一人一人の協力が必要だ」と呼び掛けた。(阿久津裕史)

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