食品産業文化振興会、インテグリカルチャー・羽生氏らが講演 「細胞農業」とは

羽生雄毅氏

羽生雄毅氏

洪貴美子氏

洪貴美子氏

 日本食糧新聞社が主催する食品産業文化振興会は19日、講師にインテグリカルチャー代表取締役CEOの羽生雄毅氏、戦略企画の洪貴美子氏を迎えて「細胞農業と動物細胞由来食品開発について」をテーマに東京・八丁堀の食情報館で例会を開催した。コロナ禍で三密を考慮した会場における講演・受講およびWeb受講とした。

 インテグリカルチャーは、世界初となる臓器間相互作用原理での培養肉生産方法を樹立した細胞培養スタートアップの企業だ。羽生氏は「細胞農業とは、動物の体外で細胞を培養・増殖させて生物資源を生産する次世代生産技術」と説明。“培養肉”の生産が、同社の持つ特許である大量細胞培養技術『CulNet system (カルネットシステム)』で、時間的にもコスト面でも産業ベースになるという。培養肉が将来「環境負荷を与え、かつ生産量が限定的な畜産物に変わる貴重なタンパク源になる」と強調した。細胞農業の実証商品として、培養フォアグラを今年中旬ごろにサンプル出荷し、年末の上市に向けて準備を進めているが、商品特性として「動物愛護の視点からも有効」という。

 同社は細胞農業サプライチェーン体制を構築するために現在進行中の共同開発企業に加え、幅広い参画企業を求めている。洪氏は「デザインミートとしてアレルゲンを除去した肉の生産」の可能性を示した。(宇津木宏昌)