食品産業文化振興会、駅弁マイスター・三浦由紀江氏が講演 楽しむ心、道拓く

三浦由紀江氏

三浦由紀江氏

日本食糧新聞社が主催する食品産業文化振興会は16日、講師にJR東日本クロスステーション・駅弁マイスターの三浦由紀江氏を迎えて「仕事は楽しく、自分に限界は作らない 楽しむ心が道を拓く」をテーマに東京・八丁堀の食情報館で例会を開催した。三浦氏は「『反省するけど後悔しない。常に前向きに楽しく、楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる』ことが、『仕事は楽しく』する極意だ」と紹介した。

三浦氏は、キャリアのないパートから営業所長に抜てきされた経歴を持つ。専業主婦歴23年、44歳で初めての職として上野駅の駅弁売りパートを始めて、「笑顔で接客できたら、どの業態でもいい仕事ができる」の信念の下、49歳で契約社員、52歳で正社員、53歳で大宮営業所長まで上り詰めた。所長就任1年目で駅弁売上げを5000万円アップさせて、年商10億円を達成。9人の社員と110人のパート・アルバイトを束ね、大宮駅6店舗、鉄道博物館のレストランと売店を切り盛りした。

山本五十六の格言である、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」を駅弁売りの現場で実践してきたという。

2012年におよそ卵大の大腸がんの手術を受けたが、三浦氏は「『笑いは免疫力を高め、病状を改善する力を持っている』という言葉通り、仕事だけではなく『反省するけど後悔しない。常に前向きに楽しく、楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる』の信条通り、身体にたくさんの免疫力を付けてくれた」と笑うことの大切さを語った。(宇津木宏昌)

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