食品経営者フォーラム、西村武氏・田中茂治氏が講演 乾物乾麺、まだ伸びる余地

西村武氏

西村武氏

田中茂治氏

田中茂治氏

 「乾物乾麺はまだ伸びる余地がある」–日本食糧新聞社主催の食品経営者フォーラムで、16日に講演した日本アクセスの西村武代表取締役副社長はこう強調する。コロナ禍で食品産業が変化する中、乾物乾麺を切り口にした新たな魅力への期待が高まっていることを紹介。汎用(はんよう)性を生かした新メニューの登場、産地・生産者とのつながり、若年層への啓蒙(けいもう)活動が今後活発化するなどと予想し、業界の新しい未来を示した。

 日本アクセスでは、乾物・乾麺・NBメーカー135社を会員とするアクセス乾物乾麺市場開発研究会(AK研)を発足し、19年から活動を開始。メーカーの持つ知見や機能を活用してMD機能を強化している。AK研の会長も務める西村副社長が「コロナ禍の食品産業の変化と食文化~期待高まる乾物乾麺の新魅力~」と題して講演。

 西村副社長は乾物乾麺について「日本の伝統を『まもる』大切な食文化。次世代に、そして生産者と『つなぐ』存在。新たな価値を『つくる』ことができる食材である」とあらためて説明。消費が縮小傾向にあり、原料・加工とも生産者数が減少する厳しい市場環境にあるが、AK研会員の20年度同社販売実績は12.7%増と大幅に伸長。同社の食育活動や商品開発などの取組みによる成功事例を紹介し、「今後より一層、製・配・販が一体となって業界を盛り上げていく必要がある」と語り、さらなる市場拡大に期待を示した。

 また西村副社長の前座として、AK研の生みの親で元日本アクセス社長の田中茂治伊藤忠商事理事が「褌(ふんどし)経営のススメ」と題して講演。他人の褌をうまく利用するために、パートナーと組んで競争優位のポジションを築くことや、経営戦略・企業理念・文化の切り口で自分の褌をしっかり締め直す重要性を語った。最後に「Always Keep Your Fundosi Clean&Tight!!」と次世代の経営者へメッセージを送った。(山本大介)

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