焼肉特集:「銘柄牛」の実力店=居間焼肉 百欒 「赤身+昆布」「牛タン+ユズ」の新しいおいしさ
響 8,250円(税込み)(写真下から時計回りに)赤身の女王2種、上バラ、上ロースの極上部位の盛り合わせ。2~3人前400g。赤身にはおぼろ昆布を添える ※写真はイメージ。おぼろ昆布は別皿に盛って提供
銘柄牛は他の焼肉店との差別化につながる有力なアピールポイントになる。とはいえ、銘柄牛の価値だけに頼るのではなく、そのおいしさと魅力を最大限生かすためにはどのように演出し、どう提供していくべきか。銘柄牛を看板に掲げる実力店を探った。
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◇銘柄:大和牛 「居間焼肉 百欒(ひゃくらん)」(奈良県奈良市)
「居間焼肉 百欒」では奈良県で育った黒毛和牛「大和牛」を一頭買いし、提供している。大和牛は奈良県が「大和」と称されていた鎌倉時代から「良牛」の一つとされ、脂肪の口溶けがよく、風味が豊かなことで知られる。同店の立地は1km圏内に焼肉店が6店もある焼肉激戦エリアだが、地元の銘柄牛を扱うことで差別化に成功。それだけではない。おいしさを追求した独創的な「ひと味」でも評判を呼んでいる。
●銘柄牛に“もうひと工夫”
「大和牛のブランド力ではなく、あくまでもおいしさを評価して使用しています」と、同店を運営する風神のディレクター、片山佳代子氏。赤身肉は上品なうま味があり、飽きることなく何枚でも食べられる、と特に人気が高い。同店では大和牛の雌牛をA4ランク指定で仕入れており、「脂の強いA5ランクよりも味は上だと思います。脂があっさりとしていて、肉本来のおいしさが味わえますよ」(片山氏)と言う。
その提供の仕方がまた独創的だ。赤身に使うもみダレは昆布だしを多めに入れ、グルタミン酸のうま味を合わせている。そして、おぼろ昆布をのせ、タレにはスダチを搾る食べ方を推奨。「赤身肉+昆布のうま味+スダチの風味」は驚くほど相性がよい。
牛タンの提供にもひと工夫加え、軽く下味を付けてごま油を絡めている。そうすることで「焼いたときに表面が一気に高熱になり、うま味と水分が中に閉じ込められてジューシーに焼き上がります」(同)。さらに、「やわらかい酸味と、特有の香りが牛タンをレモンよりも引き立てる」と、ユズ酢を添えている。昆布、スダチ、ユズのおかげで、焼肉でありながらどこか日本料理を思わせる繊細な味わいに仕上がっているのが見事だ。
同店の立地は高所得世帯が多い住宅街にあり、客層も比較的アッパークラスの家族連れが多いという。“上質の焼肉を提供する地元の名店”として高齢世代のファンをつかんでいることから、「おじいちゃま、おばあちゃまのお財布で、いつもより少し豪勢に焼肉を楽しもうという3世代の家族客なども大変多いですね」(片山氏)と、同店は家族連れがごちそうを食べに訪れ、幸せな団らんを楽しむ場として支持されているのだ。
●店舗情報
「居間焼肉 百欒(ひゃくらん)」
経営=風神/店舗所在地=奈良県奈良市中登美ケ丘6-31/開業=2016年/卓数・席数=22卓112席(全個室)/営業時間=11時~15時、17時~22時。不定休/平均客単価=昼2,500円、夜4,500~6,000円/1日平均集客数=平日100人、週末250人
●愛用食材・資材
「生ゆず酢」 林孝太郎造酢(京都市上京区)
天然の香りそのまま
保存料、着色料は加えず、ユズの実をふんだんに使用し、じっくりと時間をかけて作られる逸品。同店では牛タンには定番のレモンではなく、同品を合わせている。「天然食材100%のポン酢で、ナチュラルな味わいです。ユズの香りがしっかりと残っていて酸味が優しく、牛タンの味を引き立ててくれます」と片山氏。
規格=1,800ml(常温)














