名古屋版 ズーム・イン繁盛店 「文化洋食店」パリ路地裏のカフェをイメージ
今年でオープン一〇年目の「文化洋食店」。フランスの路地裏にあるカフェをイメージしてつくられた。店に入ると軽いジャズの音が心地よい。開店以来客が客を呼び、昼時には待つ客が列を作る。
メニューは古き良き時代のテーストを基本に、新しい料理の流れにも逆らわずバランスをとりながら提供。しかし人気メニューは、開店以来変わらないハンバーグ茸ソース(一六五○円)、カニコロッケ(一三○○円)、地鶏もも肉のカラシ焼き(一六○○円)が根強いという。
ほかに、主菜に一〇〇〇円プラスしたディナー定食(前菜三品、お好みの主菜一品、パンかライス、デザート盛りあわせ、コーヒーか紅茶)は値打ちだ。
外に並んで待つお客さんがいても、全体的にやはり売上げは減少気味。打開策で、この7月にリニューアルを試みた。料理を増やし単価を上げ、テーブルには白いテーブルクロスをかけゆったりと落ち着いて食べられる空間づくりをした。アイドルタイムのカフェメニューも充実させる計画だ。
だが昔からの客からは前の方がいいとの声もあり、シェフの西野茂さんは頭を痛めているところ。お客さんには常にアンケートなどの形で意見を聞いている。「自分だけのブランドづくりがテーマ」という西野さんの熱意ある試行錯誤は、近いうちに実を結ぶのだろう。
客席数四二席。一日平均客数は昼一一○人(土・日は一四○人)、夜八○人。平均客単価は昼一〇〇〇円、夜二四〇〇円。