イタリア・ボローニャ市で日本人シェフ4人が挑戦 技術と味を披露
アルツージ司厨士協会発足記念のイベントとして催された「本場イタリア料理への挑戦」に参加したシェフのメンバーは、前述のアルツージ会長でもあるリストランテ・イザベラ・ディ・フェラーラ(お茶の水)取締役総料理長の谷本英雄氏、協会役員でリストランテ・ジャルディーノ(浅草)料理長の石崎幸男氏(三三)、協会役員でリストランテ・チーニョ(前橋市)料理長の角田佳久氏(三五)の三人。
ほかにトリノ市のリストランテ・ミナ料理長のフランクッチョ・ダリオ氏(二三)が特別参加した。ダリオ氏は一二歳から調理人を目指して修業、数年前来日して谷本氏から直接指導を受けた経歴の持ち主でもある。
私どもが東京でつくっているイタリア料理が、こちらでそのまま通用するのかがどうか試してみたかった。
いままで三〇年間やってきた「料理の味」が本当にイタリアに合っているのかどうかチャレンジしたが、こんなに喜ばれてとてもうれしい。
日本でもイタリアでも本当のイタリア料理のつくりかたを知っていれば何も変わることはないとの自信を深めました。
協会の今後については、現会員四〇人ですが、これからは日本人のメンバーを募集しようと考えています。ただし誰でもということではなく、イタリア料理に関心があり、しっかり勉強したい人を私自身が面接した上で推薦し、メンバーに加えていきたいと考えています。
◆…イタリアにも牛肉を食べる習慣はありますが、「米沢牛」のおいしさ、やわらかさにはびっくりしました。とてもすばらしい。また和菓子は、日本の味、日本のオリジナルということで喜んで食べました。とてもコメの粉でつくったとは信じられない。
◆…日本人シェフがつくるメニューだからどんな内容なのかかなり興味がありましたが、料理の中には地元の生ハム、バルサミコ酢、チーズがちゃんと盛り込まれていてとてもうれしかった。
◆…メニュー内容に合わせ素材の選び方をちゃんと心得ていて、日本人の手によってつくられたとは思われないほど、とてもおいしく食べられた。
今回はイタリアで開催しましたが、次回はイタリアのシェフが日本へ行くことになっています。そうした交流を続けていけば、やがては立派な食文化の発展につながるだろうと思いますもっともっと大きな会場で日本でやってもらいたい。