寿司ネタの最新情報 天然物に迫る養殖 エビ、ブラックタイガーが主流に

1992.10.19 14号 23面

海老は高級店は主に車エビ一般店では東南アジアのブラックタイガーエビを使用している。一昔前まではメキシコエビや東南アジアのフラワー系のエビを使っていたが、これはボイルすると比較的色が出るので車エビの活の代用で、広く使われた。しかし、この一〇年でブラックタイガーが取って替った。このエビは二〇年位前に台湾で青エビと呼ばれ養殖されたのが初めで台湾では車エビより高い値段で取り引きされていた。味は車エビに比べて落ちるが色が車エビとそっくりで、以来すし屋で車エビの代用として使用され、現在すしエビ(ボイルして開いたもの)の一〇〇%近く使用されている。

赤エビ(甘エビ)ボタンエビは北海道、日本海側では古くからすしエビの王様。現在も変らない。北海道では冠婚葬祭は全てボタンエビが使用され、伊勢エビ、車エビ、大正エビは使用しない。この甘エビ、ボタンエビも現在では関東、関西方面のすし屋も置いている。昭和三〇年代には東南アジアのホワイトエビが日本に多量に開発輸入されて関東、関西の和、洋レストランで使われ、スーパーの魚屋の店頭でもフライ、焼物用に販売され多くの需要があった。

活車エビ国内物六二五七円、輸入物五九四一円、伊勢エビ国内一万〇三一一円、輸入物三六九七円、冷エビブラックタイガーはサイズの大小で異なるが四ポンドで一枚四〇〇〇円~二五〇〇円程度。

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