看板と屋号(7)「スケベニンゲン」オランダの地名を拝借

1999.01.04 169号 27面

銀座松屋通りにあるイタリア料理店「スケベニンゲン」。霞ヶ関からわざわざ電車に乗り、ランチを食べにやって来る客もいるというほどの人気の店だ。

「スケベニンゲンとはオランダの地名で、北欧では有名なバカンス地です」と、教えてくれたのはマネジャーの朝賀さん。

名付け親は、ヨーロッパ中心のツアーを扱う旅行会社にいたオーナーで、オランダ観光局に「日本では風俗と間違えられやすい名前だが、オランダの良さをPRしたい」と使用許可を求めたところ、推薦状を送られたという。そして現地の新聞にも「オランダの地名を使った店が東京の銀座にできた」と紹介された。

しかし、なぜイタリア料理なのだろうか。

「オーナーと同じく、旅行会社にいた料理長が、二〇年前から、日本人にはイタリア料理が受けるはずと考えていたようです。ですから店を始めるときに、名前はオランダ、料理はイタリア、それも特にパスタにしようと決まりました」

「スケベ行こう!」というOLの会話を聞き、「スケベって何だ?」と訪れ、すっかりファンになってしまった男性客も多いとか。

◆「スケベニンゲン」=東京都中央区銀座三‐七‐一三、成田屋ビルB1、Tel03・3567・5346、営業時間午前11時30分~午後2時15分、6時~10時30分、日・祭・年末年始休み

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