各地の名物焼肉店・繁盛店:高麗飯店御影店
老舗の韓国料理店として名高い「高麗飯店」。韓国の伝統料理を創業から三二年間、基本を忠実に守りながら独自のスタイルを築き上げてきた。清水麗子社長は「韓国家庭料理入門」の本を出すなど、優れた料理技術で特に名前を知られる存在だ。
一九九六年、四店舗目の御影店をオープン。指揮を執るのは息子の清水義隆さん。「料理のイメージで店づくりをするとお客さんがひいてしまうので」と、韓国色を取り去って洗練されたレストランの様相だ。
本格料理が約一二〇種。キムチ、ナムルをとっても常時八~九種、肉料理の種類一七種と類まれな豊富さ。「焼き肉はあくまでもメーンディッシュ。若い料理人には焼き肉バカになるなと言ってます」と清水さん。肉がよければそれでいい、との考え方には抵抗を感じている。
老舗の韓国料理だが、調味料や食材にワインやバルサミコ酢を用いたり、新しい表現方法には積極的。「ベーシックなスタイルを持っているからこそ可能なこと。新しい試みをしてもお客さんには信頼していただける」そうだ。
店に個性がなければ意味がないと、展開する四店舗はそれぞれ異なった独特のスタイルを持ち、「将来店舗展開して均一化する気持ちはない」ときっぱり。
客単価は四〇〇〇~六〇〇〇円。二〇代前半の女性から年配まで幅広い客層をつかむ。おすすめ料理は五コースあるうちのCコース(六〇〇〇円)。中身の濃い内容となっている。