全国焼き肉繁盛店特集:大阪「1(ワン)カルビ尼崎店」

2000.09.18 212号 8面

京阪神を中心に食肉小売業を展開するダイリキ(株)が、新しいタイプの店として力を入れているのが「1(ワン)カルビ」。7月から8月にかけて一挙に四店舗が誕生した。

7月7日にオープンした「1(ワン)カルビ尼崎店」は、JR尼崎駅から徒歩五分ほどの幹線道路沿いにある。この周辺は大企業の工場が目立つ地域であったが、昨年から今年にかけて駅前再開発によるショッピングビルや高層マンションが出現。街としての成熟はこれからで、今後の住民の増加が予想される。

駅近立地でありながら郊外店並みの大きさを有する店だが、まず驚くのはその外観。壁は無骨なトタンでできており、何の店なのか、まず興味がわく。「昔のホルモン屋さんをイメージして、わざと錆びたトタン板を使用。ローコストでありながら、かつ今風のおしゃれな建物に」と、店長の山本顕さん。食器も昔の給食をほうふつとさせるアルマイトで、そのチープな懐かしさもうけているようだ。

また一番の特徴が、七輪での炭火焼きを取り入れた点。炭が引き出す肉のうまみとともに、焼き肉専門店のムードを楽しんでもらうのがねらいだ。各テーブルには、天井へ排気するフードが設置されている。

価格は、肉が三八〇円~五八〇円でホルモンはほとんどが二八〇円と低めに設定。客単価は約二三〇〇円で、来店客の多くはファミリーだ。

開店後一ヵ月の来客数は目標の一一〇%ほどを達成して、順調な滑り出し。安くてうまくて雰囲気のある店として、地域一番店を目指す。

○店舗メモ

◆「1(ワン)カルビ尼崎店」(兵庫県尼崎市浜一‐七七、06・4960・8298)、営業時間=午後5時~午前0時、年中無休/坪数・席数=一〇〇坪・一八〇席

○売れ筋メニューベスト3

〈一位〉ワンカルビ(四三〇円=あっさりめに下味を付け、レモン汁をかけて食べる自信の味 )

〈二位〉ハラミ(三八〇円=軟らかく甘みがある)

〈三位〉レバーの刺身(三八〇円=少しニンニクとコショウを利かせた、リピーターの多い人気メニュー)

○私の愛用食材:ホルモン

焼き肉専門店としてのカラーを打ち出すため、同店ではホルモンを充実させている。メニューには、コリコリやガツ、リードボー、ウルテ、ハチノスなど専門店でしかお目にかかれない食材がズラリ。

一般の店では手に入りにくい部位や満足できる質と味のホルモンを提供できるのも、食肉販売会社のグループ店ならでは。手軽に食べられることで、食通はもちろん今までホルモンを敬遠していた人にもファンを広げたい考えだ。

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