全国焼き肉繁盛店特集:高松「もうもう亭」

2000.09.18 212号 8面

高松市の北に隣接し、ベッドタウンとして急激に人口が増加している香川町のメーンストリート沿いにあるのが、開店一三年目の「もうもう亭」。「肉にはウルサイ」と自負するグルメが集まる、隠れた名店である。

使用するのは和牛の中でも全国的に評価の高い讃岐牛のみ。冷凍は一切使わない。

「私が肉好きで始めた店ですから、お客様にも本当においしいものしか出したくないんです。ですから、盛りつけや器までこだわって見た目や雰囲気も大切にしています」とオーナーの大山カツ子さん。

その分、値段は少々他店より高め。客層も自然と選ばれてくる。落ち着いた大人のための焼き肉店だ。たれも韓国に実際に何度も足を運んで勉強。何種類もの薬味をたっぷりと使った自家製のたれで食べると、カルビやロースも胃にもたれないのだとか。

この店のもうひとつの人気の秘密はサイドメニューのうどん。

「焼き肉のあとに、無理なく食べられるものを」と始めたのが四年前。今ではこのうどん目当てにくる客もいるほどだ。

「子供のころから、夏の夜は天の川を見ながら家族で打ち込みうどんを食べました。田んぼでとってきたドジョウもよく具材にしていましたね。讃岐地方の夏の風物詩だったんです」と大山さん。その味を客に提供したいと、うどんは必ず手作り。

ここは讃岐という風土と食材にこだわった、ワンランク上の焼き肉店なのである。

○店舗メモ

◆「もうもう亭」(香川県香川町寺井五九一‐五、087・885・9553)/営業時間=午前11時~午後10時(平日は午後2時~5時まで休憩)定休日なし/席数=約五〇席

○売れ筋メニューベスト3

〈一位〉骨付きカルビ(一二〇〇円)

〈二位〉上ロース(一五〇〇円)

〈三位〉打ち込みうどん(七〇〇円)

○私の愛用食材:自家製の梅干し

テーブルの脇に置いてあるトレーには四種類のたれがのる。甘口、辛口、味噌だれ、ポン酢だれ。それから好みでつけるコチュジャンとなぜか梅干し。

たっぷりとサシの入った讃岐牛がメーンなので、口直しにはことのほか喜ばれるとか。「もうもう亭」では梅干しもラッキョウもすべて自家製。年輩の客が多いこの店では、「焼き肉屋の常識」にとらわれないちょっとした心遣いが喜ばれている。

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