広尾駅に程近い商店街の一角に建つ「寿ＤＡＩＮＥＲ＆ＢＡＲ」は、異国の屋台を思わせるような不思議な空間の店。都市生活快適料理とうたうメニューには「コリアン豆腐サラダ」「メキシカンサラダ」「エビのバリ風」「白身魚のラオス風」「マレー風激辛チキン」「あさりの台湾市場風」など、ワールドワイドな料理が並ぶ。オープンして一七年目。場所柄、外国人客も多く、店内はいつも活気に満ちあふれている。

その寿ダイナーの常連客だった熊谷さんは、今年の２月からホール担当として働き始めた。

「スタッフのみんなが家族のように接してくれるので、苦労はまったくありません。ホールの仕事が立て込んでも、手の空いたキッチンスタッフがタイミング良く手伝ってくれるんです。本当に楽しく仕事をしています」

午後５時半オープンだが、４時には来て清掃やテーブルセッティング、日替わりメニューの黒板への記入などを無駄なくテキパキとこなしていく。そんな熊谷さんだから、他のスタッフも自然と手助けをしてくれるのだろう。

いずれは友人三人と小さいアットホームな店を持ちたいという夢がある熊谷さん。三人のうち一人は経営の勉強を、もう一人は調理を、そして熊谷さんがホールの勉強をしている最中とのことで、夢に向かって着実に前進している様子が見てとれる。

「まだまだ毎日が勉強です。もう少し余裕ができたら、お客さま一人ひとりに合わせたサービスができるようになりたいです」

週三日の休みは、一日中テレビゲームをして過ごすことが多い。ハマッているゲームは？との問いに「恥ずかしいからナイショ」とキュートな笑顔を見せた。

◆寿ＤＡＩＮＥＲ＆ＢＡＲ=東京都渋谷区広尾五‐三‐一〇、広尾デンタルビル１Ｆ、０３・３４７３・５４６３