この1品が客を呼ぶ:地域密着繁盛店=大阪「カフェ なかじま」

2001.03.19 224号 10面

「カフェ なかじま」がある本町は、大阪一のビジネス街。チェーン店から専門店まで喫茶店の超過密地帯でもあり、ランチタイムの集客にも独自のカラーが必要といえる。昼にパスタメニューを提供しているが、なかでも一番人気は「ツナクリームうどん」六五〇円。一見ミスマッチのようだが、うどんとまろやかなクリームソースの相性も絶妙。裏メニューのつもりが二週間でレギュラー入りしたという、今では名物といえる存在だ。

ツナクリームうどんは、四年半前の開店時に「うどんを使ってみたら」という友人のアドバイスから生まれたもの。乾麺や生麺などを試した末にたどり着いたのが、上質の粉で作られた冷凍の細麺。「冷凍はコスト高だが、短時間でゆで上がりソースとのからみもよい」と、中嶋啓次郎さん。オーダーを受けてからゆでるうどんはコシがあり、自然ににじみ出る粘りがソースのうまみをさらに引き立てる。ソースは業務用を使用し、ベーコンや玉ネギ、隠し味をプラスして、独自の味に仕上げるという。

プラス二〇〇円でお茶まで飲める手軽さと「やすらげるあたりまえの喫茶店を目指す」というマスターのおだやかさも、この店に足を向けさせる魅力のひとつといえそうだ。

◆「カフェ なかじま」(大阪府大阪市中央区淡路町四‐一‐八、06・6231・5600)営業時間=午前8時~午後8時(土曜は午後2時、4月~夏期は午後10時まで営業)、日・祝は定休

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